BitMart・BitMEXが相次いで閉鎖を発表。海外取引所選びで見るべきポイントとは

BitMEX・BitMartが相次いで閉鎖を発表、海外取引所選びで見るべきポイント 海外仮想通貨取引所

2026年7月、暗号資産業界で大手海外取引所の撤退・閉鎖発表が相次いでいます。デリバティブ取引所の老舗BitMEX(ビットメックス)、そして現物・先物の両方を扱うBitMart(ビットマート)が、いずれも数週間のうちに事業終了を発表しました。本記事では両社の発表内容を整理し、今後海外取引所を選ぶ際に確認しておきたいポイントをまとめます。

BitMEX:11年の歴史に幕、9月23日に閉鎖

まず、暗号資産デリバティブ取引所BitMEXは7月23日、取引所サービスを2026年9月23日13:00(日本時間)に終了すると公式Xで発表しました。BitMEXは2014年にアーサー・ヘイズ氏らが創業し、2016年には世界で初めてビットコインの無期限スワップ(perpetual swap)を提供したことで知られる、業界の草分け的存在です。

運営会社HDR Global Trading Limitedの取締役会が、事業と暗号資産業界全体を戦略的に見直した結果としており、具体的な理由は明らかにされていません。破綻やハッキングなど資金面のトラブルによるものではないとされています。

  • 7月23日:新規口座登録を即時停止
  • 8月26日13:00(日本時間)以降:新規ポジションの構築・積み増しが不可に(既存ポジションの縮小のみ可能)
  • 9月23日13:00(日本時間):取引所サービス終了、残存ポジションは強制決済

サービス終了後もログインして残高確認・出金は可能ですが、本人確認済みで資産を残したままにしていると、月顉50ドル相当または残高の年率1%相当額(いずれか高い方)が口座維持手数料として毎月差し引かれるとされています。そのため、BitMEXを利用しているユーザーは早めのポジション整理と出金が推奨されます。

BitMart:9年の運営に幕、こちらも段階的に終了

BitMEXの発表から3日後の7月26日、現物・先物の両方を取り扱う大手取引所BitMartも、取引プラットフォームの段階的な終了を発表しました。2017年の設立から約9年間運営を続けてきた老舗取引所の撤退となります。同社は事業運営の状況や市場環境、今後の戦略を総合的に検討した結果、秩序ある形で取引所を終了することを決定したとしています。

また、発表と前後してBitMartの独自トークンBMXは急落し、一時70〜80%超の下落となりました。加えて一部ユーザーからは出金の遅延・停止を訴える声も上がっており、Arkhamが特定したBitMart関連ウォレットの資産残高も7月6日時点の約1億200万ドルから7月27日には約6900万ドルまで減少するなど、資金面での不安も広がっています。

  • 7月26日1:30(UTC):新規アカウント登録・暗号資産・法定通貨の入金を停止
  • 同日以降:先物取引はリデュースオンリー(決済のみ可)モードに移行、現物取引も新規注文の受付を停止
  • 8月26日:現物・先物を含む全ての取引サービスを停止
  • 2027年1月31日15:59(UTC):プラットフォームを完全停止

BitMEXとは異なり、BitMartについては出金遅延の報告や資産残高の減少など、資金繰りに関する懸念も指摘されています。同取引所を利用しているユーザーは、状況が悪化する前に早急な資産の移動を検討すべきでしょう。

海外取引所 閉鎖スケジュール比較:BitMEXとBitMartの撤退タイムライン
BitMEX・BitMartの閉鎖スケジュール比較

海外取引所選びで見るべき5つのポイント

このように、大手取引所であっても、経営判断や市場環境の変化によって突然の閉鎖に至るケースは今後も起こり得ます。海外取引所を利用・選定する際は、以下のポイントを確認しておくと安心です。

  1. Proof of Reserves(資産証明)の有無:定期的に第三者機関の監査や自社ウォレットの残高を公開しているかを確認する。
  2. 規制・ライセンスの取得状況:金融当局からの認可や登録があるかどうかは、経営の健全性を測る一つの指標になる。
  3. 出金のしやすさ:普段から少額でも出金テストを行い、処理速度や手数料に問題がないかを把握しておく。
  4. 資産の分散管理:一つの取引所に資産を集中させず、複数の取引所やハードウェアウォレットに分けて保管する。
  5. 公式発表のチェック体制:公式X(旧Twitter)やブログなど、取引所からのアナウンスを定期的に確認できる状態にしておく。

BitMEX・BitMartのように、突然の閉鎖発表から資産保全までの期間が限られているケースもあります。「大手だから安心」と資産を預けたままにせず、日頃から取引所リスクを意識した資産管理を心がけましょう。

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