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中国の仮想通貨は解禁される?2026年も禁止のまま|いつから・なぜ禁止か、2月の新通知と「国家ブロックチェーン網」の正体【2026年10月最新】

中国本土の仮想通貨は禁止のままで、ブロックチェーンの基盤づくりとは別の話であることを表すイラスト 相場・ニュース

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「中国が仮想通貨を解禁するって本当?」「いつから禁止されていて、なぜ禁止なの?」「中国が国家ブロックチェーンを作るというニュースは、仮想通貨にとって良い話?」

2026年10月、英語圏のXで「中国が19項目の政策で国家ブロックチェーン網をつくる」という投稿が広まり、「中国が仮想通貨に戻ってくる」という声も出ました。この記事では、中国人民銀行や新華社が出した中国語の原文を読み、中国の仮想通貨の扱いが今どうなっているのか、解禁の見込みはあるのかを整理します。

この記事の結論(2026年10月11日時点)

  • 中国本土では、仮想通貨の取引・交換などの業務は今も違法です。2026年2月6日に中国人民銀行など8部門が新しい通知を出し、2021年の通知を廃止したうえで「国内では一律に厳しく禁止」を引き継ぎました。
  • 中国が仮想通貨を解禁するという公式の発表は、2026年10月11日時点でありません。解禁の時期を示した中国政府の文書もありません。
  • 10月9日に発表された「国家ブロックチェーン網」は、データと計算の基盤づくりの話で、仮想通貨の解禁ではありません。元の文書に仮想通貨・デジタル人民元・ステーブルコインの言葉は出てきません。
  • 中国本土では今も禁止です。仮想通貨の取引所を免許で認めているのは香港(2023年6月から今の免許制度)で、香港は本土と別の制度です。

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中国の仮想通貨は今も禁止?2026年2月の通知の要点

はい、中国本土では仮想通貨の取引や交換の業務は今も禁止されています。根拠は、2026年2月6日に中国人民銀行・国家発展改革委員会・工業情報化部・公安部・国家市場監督管理総局・国家金融監督管理総局・中国証券監督管理委員会・国家外為管理局の8部門が出した通知「仮想通貨などの関連リスクのさらなる防止と処理に関する通知」(銀発〔2026〕42号)です。

2026年2月6日の新華社の記事。中国人民銀行など8部門の通知で、仮想通貨関連の業務は国内で一律に厳しく禁止と書かれた部分を赤枠で囲んでいる

2026年2月6日の新華社の記事。赤枠の「境内一律严格禁止」は「国内では一律に厳しく禁止」という意味です。出典:新華網(2026年2月6日)、2026年10月11日撮影

通知の原文(中国人民銀行の公式サイトに掲載)のうち、個人に関係する部分は次のとおりです。

  1. 仮想通貨は法定通貨と同じ法的な地位を持たない:通知はビットコイン・イーサリアム・テザー(USDT)を名指しし、「貨幣として市場で流通させてはならない」としています。
  2. 仮想通貨の業務は違法な金融活動:法定通貨と仮想通貨の交換、仮想通貨どうしの交換、売買の相手方になること、取引の仲介や値付け、トークンを発行して資金を集めること(ICO)、仮想通貨の金融商品の取引は「一律に厳しく禁止し、法にもとづいて取り締まる」とされています。
  3. 海外の業者も中国国内向けに営業できない:海外の企業や個人が、どのような形でも中国国内の人に仮想通貨のサービスを違法に提供してはならないと書かれています。
  4. 人民元に連動するステーブルコインは許可なく発行できない:中国国内か海外かを問わず、当局の同意なしに人民元連動のステーブルコインを海外で発行することを禁じています。
  5. 投資の損失は自己責任:個人や企業が仮想通貨に投資し、それが公序良俗に反する場合、その取引は民法上無効で、損失は自分で負うと書かれています。

2021年の通知と何が変わった?

2026年の通知は2021年の禁止を緩めたのではなく、対象を広げたものです。2026年の通知の最後には「本通知は発布の日から施行し、2021年の通知(銀発〔2021〕237号)は同時に廃止する」とあります。古い通知がなくなったのは、新しい通知に置き換えたためです。

項目2021年の通知(237号)2026年の通知(42号)
出した部門人民銀行など10部門(2021年9月15日付、9月24日公表)人民銀行など8部門(2026年2月6日)
仮想通貨の業務違法な金融活動として一律に禁止同じ(禁止を引き継ぎ)
海外の取引所による中国向けサービス違法な金融活動。国内の従業員や、宣伝・決済などで手助けした人も責任を問う同じ(「どのような形でも」国内向けに提供してはならない、と表現を強めた)
人民元連動のステーブルコイン個別の定めなし(USDTなどは仮想通貨として扱う)許可なく海外で発行することを禁止(新設)
中国企業が海外で仮想通貨を発行個別の定めなし国内企業とその支配下の海外企業は、許可なく発行できない(新設)
現実資産のトークン化(RWA)対象外国内では原則禁止。海外での実施も当局の監督下に(新設)
マイニング(採掘)別の通知(2021年9月の発改運行〔2021〕1283号)で整理本文に入り、既存の採掘の停止と新規の禁止、採掘機の国内販売の禁止を明記
個人の投資公序良俗に反すれば無効・損失は自己負担同じ(RWAトークンも対象に追加)
会社名・事業内容に使えない語仮想通貨・仮想資産・暗号通貨・暗号資産左の4つに、ステーブルコイン・RWAなどを追加

出典:中国人民銀行「銀発〔2026〕42号」原文、中国政府網・中国互聯網法務網に掲載の「銀発〔2021〕237号」原文、国家発展改革委員会など「発改運行〔2021〕1283号」原文(いずれも2026年10月11日確認)

中国の個人がビットコインを持っているだけで罰せられる?

2026年の通知は、個人が仮想通貨を持っていること自体を罰すると書いてはいません。通知が禁じているのは取引所の運営や交換・仲介などの「業務」で、個人の投資については「公序良俗に反する場合は取引が無効、損失は自己負担、金融秩序を害するおそれがあれば当局が調べる」という書き方です。つまり、中国の個人が仮想通貨で損をしても、法律による保護は期待できないという扱いです。

中国の仮想通貨はいつから禁止?なぜ禁止したのか

中国は2013年から段階的に規制を強め、2021年9月に取引の業務を全面的に禁止しました。2026年の通知はその延長線上にあります。主な流れは次のとおりです。

時期出来事(出した機関)何が決まったか
2013年「ビットコインのリスクの防止に関する通知」(人民銀行など5部門)ビットコインは「特定の仮想商品」で、貨幣として流通させてはならない
2017年9月4日「トークン発行による資金調達のリスクの防止に関する公告」(人民銀行など7部門)ICO(トークン発行による資金集め)を即時停止。取引の場の閉鎖へ
2019年10月24日中国共産党中央政治局の第18回集団学習(習近平氏が主宰)ブロックチェーンを「技術革新の重要な突破口」に。仮想通貨の解禁ではない
2021年5月21日国務院金融安定発展委員会の会議「ビットコインの採掘と取引の行為を取り締まる」と明言
2021年9月採掘の整理の通知(発改委など11部門)/取引の禁止の通知(人民銀行など10部門、237号)採掘を段階的に停止。仮想通貨の業務は違法な金融活動として全面禁止
2026年2月6日新しい通知(人民銀行など8部門、42号)237号を廃止して禁止を引き継ぎ。ステーブルコイン・RWAにも拡大
2026年10月9日「新質生産力の発展に関する意見」(党中央・国務院)国家ブロックチェーン網の建設に1文で触れる。仮想通貨への言及なし

出典:中国人民銀行・中国証監会の担当者の記者会見(2026年2月)、北京市地方金融監督管理局の注意喚起(2018年1月27日掲載、2017年の公告の内容)、中央網信弁掲載の新華社記事(2019年10月25日)、中国政府網(2021年5月21日の会議)、各通知の原文。いずれも2026年10月11日確認

中国当局が挙げている禁止の理由は4つ

2026年2月の通知について、中国人民銀行と中国証監会の担当者は記者の質問に答える形で理由を説明しています。公式の説明と通知の本文から読み取れる理由は次の4つです。

  1. 本人確認とマネーロンダリング対策が効かない:担当者は、仮想通貨は今の段階で本人確認やマネーロンダリング対策の要件を満たせず、マネーロンダリング・資金集めの詐欺・違法な国外への資金移動に使われるおそれがあると説明しています。
  2. 国境を越えてリスクが広がる:仮想通貨は個人どうしで直接送れるため、「国境」の概念を越えてリスクが伝わりやすいとしています。中国は人民元の国外への持ち出しを管理しているため、ここは重い理由です。
  3. 通貨の主権を守る:法定通貨に連動するステーブルコインは「事実上、法定通貨の機能の一部を果たしており、通貨主権にかかわる」と説明しています。2026年の通知で人民元連動のステーブルコインを名指ししたのはこのためです。
  4. 採掘の電力と炭素の排出:2021年の採掘の通知は、採掘は電力の消費と炭素の排出が大きく、経済への貢献が小さいとして、炭素排出を減らす目標のために整理するとしています。

一方で、中国は国が発行するデジタル人民元は進めています。2026年3月に公表された第15次五か年計画(2026〜2030年)の要綱には「デジタル人民元を着実に発展させる」と書かれています。中国の方針は「民間の仮想通貨は禁止、国のデジタル通貨とブロックチェーン技術は推進」と分けて理解すると、ニュースを読み違えにくくなります。

10月9日の「国家ブロックチェーン網」とは?仮想通貨の解禁ではない理由

「国家ブロックチェーン網」は、中国がデータと計算の基盤として整えるネットワークのことで、仮想通貨の解禁とは関係がありません。出てくるのは、2026年10月9日に新華社が全文を配信した中国共産党中央・国務院の「新質生産力の発展に関する意見」(新しい質の生産力を伸ばすための意見)の第9項です。

新華社が配信した「新質生産力の発展に関する意見」の第9項。国家ブロックチェーン網を建設するという一文を赤枠で囲んでいる

「意見」の第9項。赤枠の「国家区块链网络」が国家ブロックチェーン網です。ブロックチェーンが出てくるのは文書全体でこの1か所だけです。出典:新華網(2026年10月9日)、2026年10月11日撮影

第9項の該当部分を日本語にすると、おおむね次のとおりです。

(九)実体経済とデジタル経済の深い融合を進める。データの財産権の帰属・取引・権益の配分・保護の制度を整える。(中略)「東数西算」(東部のデータを西部で計算する事業)、スマート製造、産業インターネットなどの事業を進め、全国一体の計算能力ネットワークと国家ブロックチェーンネットワークを建設する。

Coin Map編集部訳(原文:新華網、2026年10月9日)

英語圏の投稿と原文はどこが違う?

海外の仮想通貨メディアCoin BureauのXの投稿(2026年10月10日)は、「中国が19項目の政策で全国のブロックチェーンと計算基盤をつくる」「製造・銀行・データ共有にブロックチェーンを組み込む」と紹介しました。原文と照らすと、次の点が違います。

投稿の言い方原文で確かめた事実一致
19項目の政策「意見」全体の項目数が(一)〜(十九)の19。科学技術・産業・発展方式・制度・人材の5分野にまたがり、ブロックチェーン専用の19項目ではない△
全国のブロックチェーン網をつくる第9項に1文ある。期限・予算・運営の方法は書かれていない○
銀行にブロックチェーンを組み込む該当する記述は見当たらない。金融の項目(第16項)はベンチャー投資・銀行融資・科学技術債券の話×
データの所有ルールと国境を越えるデータの流れ別々の項目にある(データの財産権は第9項、国境を越えるデータの仕組みは第17項)。ブロックチェーンとは結び付けていない△
(仮想通貨の解禁を連想させる文脈)仮想通貨・デジタル人民元・ステーブルコインの語は全文に1度も出てこない×

出典:新華網「中共中央 国務院関于発展新質生産力的意見」全文(2026年10月9日)、Coin Bureau公式Xの投稿(2026年10月10日)。2026年10月11日確認。○=一致、△=一部一致・誤解を招く、×=原文に無い

なお、偶然ですが、2026年2月の仮想通貨の禁止の通知も(一)〜(十九)の19項目でできています。「中国の19項目」と聞いたら、どの文書の話かを確かめると混乱しません。

「国家ブロックチェーンネットワークの建設」は今回が初めてではありません。2026年3月に公表された第15次五か年計画の要綱にも「国家ブロックチェーンネットワーク建設工程を実施する」とすでに書かれています。今回の「意見」は、その方針をもう一度並べたものです。

「中国の仮想通貨回帰」という発言は誰のもの?

同じ時期にCoin Bureauは、ソラナ関連の上場企業Solana Company(DAT)のCEO、ジョセフ・チー氏の発言として「中国政府は香港を仮想通貨規制の実験場にしている」「仮想通貨は次のスーパーサイクルを迎えると思う」という見方を紹介しました。これはチー氏個人の見立てで、中国政府の発表ではありません。中国政府の文書で確かめられるのは、本土では禁止が続いていることと、香港が本土とは別の制度で動いていることです(次の章)。

香港は別:免許制の取引所とステーブルコインの制度

香港では、仮想通貨の取引所は禁止ではなく免許制です。香港は「一国二制度」のもとで本土と別の金融制度を持っており、本土の通知(42号)が禁止しているのは中国本土(「境内」)での業務です。

香港SFCの免許を持つ取引所は13社

香港の証券先物委員会(SFC)は、2023年6月1日に仮想通貨取引所の新しい免許制度を始めました。SFCの公式一覧によると、2026年10月11日時点で免許を受けた取引所は13社です。13社には、2023年6月より前の制度で免許を受けた2社(OSL・HashKey)も含まれます。

取引所の名前運営会社免許の日
OSL ExchangeOSL Digital Securities Limited2020年12月15日
HashKey ExchangeHash Blockchain Limited2022年11月9日
HKVAXHong Kong Virtual Asset Exchange Limited2024年10月3日
HKbitEXHong Kong Digital Asset EX Limited2024年12月18日
AccumulusAccumulus GBA Technology (Hongkong) Co., Limited2024年12月18日
DFX LabsDFX Labs Company Limited2024年12月18日
EX.IOEXIO Limited2024年12月18日
PantherTradePanthertrade (Hong Kong) Limited2025年1月27日
YAXYAX (Hong Kong) Limited2025年1月27日
BullishBullish HK Markets Limited2025年2月18日
BGEHong Kong BGE Limited2025年6月17日
VDXVictory Fintech Company Limited2026年2月13日
Bixin.comNewBX Limited2026年5月18日

出典:香港SFC「Lists of virtual asset trading platforms」、SFC通達(23EC28、免許制度の開始)。2026年10月11日確認。SFCは「一覧への掲載は業者の業績や信用を保証しない」としています

SFCの取引所向けの指針では、免許を受けた取引所は条件つきで個人(プロの投資家以外)にもサービスを提供できます。ただし個人が売買できる銘柄は、2つ以上の主要な指数に組み入れられた流動性の高い銘柄が原則です。どの銘柄でも自由に扱えるわけではありません。

香港ドルのステーブルコインは2社が免許を取得

香港金融管理局(HKMA)は、2025年8月1日に施行したステーブルコイン条例のもとで、2026年4月10日に初めて2社へ発行者の免許を出しました。スタンダードチャータード銀行(香港)・HKT・Animoca Brandsの合弁会社Anchorpoint Financial Limitedと、HSBC(香港上海銀行)です。第1陣の申請は36社からあり、そのうち2社に免許が出ました。2026年10月11日時点でHKMAの登録簿に載っているのはこの2社だけです。

2社のその後の状況は次のとおりです(2026年10月11日確認)。

発行者ステーブルコイン状況
AnchorpointHKDAP(HKD At Par)2026年8月12日に第1段階の提供を開始。対象は機関・法人・プロの投資家で、個人は対象外。個人への拡大は早ければ2026年末を目指すとしている(市場の状況しだい)
HSBCHSBC RedCoin2026年9月30日に名前を発表。まだ発行していない。2026年下半期に、PayMeとHSBC香港のアプリだけで提供する計画

出典:Anchorpoint公式(2026年8月12日)、Anchorpoint公式FAQ、スタンダードチャータード銀行公式(2026年8月24日)、HSBC香港公式(2026年9月30日)。2026年10月11日確認

HSBCは「HSBCが発行した、またはHSBCに関係するとうたうステーブルコインは詐欺」と注意を出しています。AnchorpointもHKDAPの名前をかたる偽のトークンに注意を呼びかけています。「香港の銀行のステーブルコインが買える」という誘いは、次の章の注意点とあわせて疑ってください。

ここで注意したいのは、本土の2026年の通知は、当局の同意なしに人民元連動のステーブルコインを海外(香港を含む)で発行することを禁じている点です。香港の制度が進んでも、それがそのまま「中国本土の解禁」につながるわけではありません。また本土の通知は、海外の業者が本土の人に仮想通貨のサービスを提供することも禁じています。

なお、香港の免許は日本の登録とは別物です。日本で仮想通貨の交換業を営むには、金融庁・財務局への登録が必要です。

「中国が解禁」の話が出るたびに相場はどう動いた?

中国の発表の日に、ビットコインが大きく動いたことは何度もありますが、向きはそのときどきで違います。下の表は、中国の主な発表があった日(または公表された日)のビットコインの日足です。値はCoinbaseの公開データ(BTC-USD、世界標準時の0時〜24時)で、Coin Map編集部が2026年10月11日に取得しました。

日付(世界標準時)中国の出来事始値→終値(ドル)1日の変化
2017年9月4日ICOの禁止の公告4,626→4,498(安値4,234)−2.8%
2019年10月25日習近平氏のブロックチェーン推進の発言を新華社が報道7,431→8,668+16.6%
2019年10月26日(翌日)8,668→9,260(高値10,540)+6.8%
2021年5月21日国務院金融委が「採掘と取引を取り締まる」40,623→37,341(安値33,502)−8.1%
2021年9月24日取引の全面禁止の通知(237号)を公表44,897→42,849(安値40,683)−4.6%
2026年2月6日新しい禁止の通知(42号)62,788→70,528(前日は−14.0%)+12.3%
2026年10月9日「新質生産力の発展に関する意見」(国家ブロックチェーン網)81,693→82,545+1.0%

出典:Coinbase Exchangeの公開API(BTC-USD、日足)、2026年10月11日取得。ドル未満は四捨五入。発表の時刻と日足の区切り(日本時間の朝9時)がずれるため、その日の値動きのすべてが中国の発表によるものとは限りません

表から分かることは2つです。

  • 2019年はブロックチェーンの話で大きく上がった:習近平氏の発言が報じられた日から2日で、ビットコインは始値の7,431ドルから一時10,540ドルまで上がりました。ただし発言はブロックチェーン技術の話で、中国はその後も仮想通貨の取引を禁じ続けています。
  • 禁止の通知の日でも、上がった日がある:2026年2月6日は禁止の通知が出た日ですが、前日に14%下げた反動もあり、ビットコインは12%上がりました。中国の発表だけで値動きは決まりません。

「中国解禁」の見出しで飛びつくと、2019年のように中身が仮想通貨と別の話だったということが起こりえます。この記事では今後の値動きの予想はしません。

本当に解禁されるなら、何が出るはず?

中国の解禁の時期は誰にも分かりませんが、本当に解禁されるときは、次のような一次情報が出るはずです。逆に言えば、これらが無いまま「中国解禁」と言われても、それは見立てか噂です。

  1. 2026年の通知(銀発〔2026〕42号)を廃止・改正する通知が、中国人民銀行(pbc.gov.cn)や中国政府網(gov.cn)に載る
  2. 中国本土で仮想通貨の取引所に免許を出す法律・規則が公表される
  3. 新華社・人民日報が、その内容を「解禁」「緩和」として報じる

日本の個人が気をつけること

日本に住む人が中国の規制で直接困ることはほとんどありませんが、「中国解禁」を口実にした勧誘には注意が必要です。大きなニュースが出ると、それに便乗した投資の誘いが増えます。

  1. 「中国解禁で○倍」「中国関連銘柄を今のうちに」という誘いに乗らない:解禁の公式の発表は無く、「中国関連」という言葉に値上がりの根拠はありません。SNSやマッチングアプリで知り合った人からの誘いは、SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の手口と見分け方を先に確認してください。
  2. 「香港の免許がある」と言われても、日本の登録とは別:日本で営業している交換業者かどうかは、金融庁の暗号資産交換業者の登録一覧で確かめられます。
  3. 「出金には先に税金・手数料が必要」は詐欺のサイン:中国の規制などを理由に、出金前の支払いを求められたら、「税金・手数料を先に払って」は詐欺の見分け方を確認してください。
  4. ニュースは一次情報で確かめる:中国の発表は、新華網(news.cn)・中国人民銀行(pbc.gov.cn)・中国政府網(gov.cn)に原文が載ります。英語圏の投稿の要約だけで判断しないことが大切です。

海外の取引所を検討する場合は、日本の金融庁に登録していない業者は、日本の利用者保護の仕組みの外にあることを理解したうえで選んでください。手数料・本人確認・金融庁の警告の有無などの比べ方は海外仮想通貨取引所の比較で整理しています。日本の規制の今後については暗号資産の規制が金融商品取引法へ移る改正法もあわせて読んでください。

よくある質問

Q. 中国の仮想通貨はいつ解禁されますか?

中国の仮想通貨が解禁される時期は、2026年10月11日時点で決まっていません。中国政府は2026年2月6日の通知で、仮想通貨の業務を国内で一律に禁止する方針を引き継いでおり、解禁の予定を示した公式の文書はありません。

Q. 中国で仮想通貨が禁止されたのはいつからですか?

中国は2017年9月4日にICO(トークン発行による資金集め)を禁止し、2021年9月24日に公表した通知で仮想通貨の取引の業務を違法な金融活動として全面的に禁止しました。2026年2月6日の新しい通知が、2021年の通知を置き換えて禁止を引き継いでいます。

Q. 中国はなぜ仮想通貨を禁止しているのですか?

中国人民銀行と中国証監会は、仮想通貨は本人確認とマネーロンダリング対策の要件を満たせず、資金集めの詐欺や違法な国外への資金移動に使われるおそれがあること、国境を越えてリスクが広がること、ステーブルコインは通貨主権にかかわることを理由に挙げています。採掘は電力の消費と炭素の排出が大きいことを理由に整理されました。

Q. 10月の「国家ブロックチェーン網」は仮想通貨の解禁ですか?

いいえ。2026年10月9日の「新質生産力の発展に関する意見」で国家ブロックチェーン網に触れているのは第9項の1文だけで、データと計算の基盤づくりの話です。文書全体に仮想通貨・デジタル人民元・ステーブルコインの言葉は出てきません。

Q. 「中国が19項目の政策」とは何ですか?

「19項目」は、2026年10月9日の「新質生産力の発展に関する意見」の全体の項目数です。科学技術・産業・発展方式・制度・人材の5分野にまたがる19項目で、ブロックチェーン専用の政策が19個あるわけではありません。

Q. 中国の人がビットコインを持っていると違法ですか?

2026年の通知は、個人が仮想通貨を持つこと自体を罰するとは書いていません。禁止されているのは交換・仲介などの業務で、個人の投資は「公序良俗に反する場合は取引が無効で、損失は自己負担」とされています。中国の法律の具体的な適用は、中国の専門家に確認してください。

Q. 香港では仮想通貨を買えるのですか?

香港は本土と別の制度で、香港証券先物委員会(SFC)の免許を受けた取引所が13社あります(2026年10月11日時点)。個人が売買できる銘柄は、主要な指数に入った流動性の高い銘柄が原則です。香港の免許は日本の金融庁の登録とは別物です。

Q. デジタル人民元は仮想通貨ですか?

デジタル人民元は中国人民銀行が発行する法定のデジタル通貨で、仮想通貨とは扱いが違います。2026年の通知は、仮想通貨を「通貨当局が発行していないもの」と定義しており、第15次五か年計画の要綱は「デジタル人民元を着実に発展させる」としています。

Q. 中国関連の銘柄は解禁で上がりますか?

Coin Mapは値上がりを予想しません。中国が仮想通貨を解禁するという公式の発表は無く、「中国関連」という言葉だけで値上がりを約束する勧誘は詐欺の可能性があります。2019年のように、ブロックチェーンの話で一時的に上がっても、仮想通貨の禁止が続いた例があります。

まとめ

まとめ(2026年10月11日時点)

  • 中国本土の仮想通貨の取引・業務は、2026年2月6日の通知(銀発〔2026〕42号)で今も違法。2021年の通知は廃止されたが、禁止は引き継がれ、ステーブルコインとRWAにも広がった
  • 解禁の時期を示した公式の文書は無い。本当に解禁されるなら、42号を廃止・改正する通知が人民銀行や中国政府網に載るはず
  • 10月9日の「国家ブロックチェーン網」は第9項の1文で、データと計算の基盤の話。「19項目」は文書全体の数で、仮想通貨の言葉は出てこない
  • 香港は別の制度で、SFCの免許取引所が13社、HKMAのステーブルコイン発行者が2社
  • 「中国解禁」を口実にした勧誘に注意。ニュースは原文で確かめる

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