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ArbitrumのネイティブトークンARBとUniswapのガバナンストークンUNIが、9月に入って揃って上昇している。ARBは8月末の0.08ドル台から9月1日に1日で約30%上昇して0.11ドル前後となり、その後も買われて9月下旬には0.22ドル台まで上げた(CoinGecko、CoinDesk)、UNIも9ドル前後まで買われている。2026年9月25日時点のMEXC現物価格はARB約0.218ドル、UNI約9.26ドルだ。背景にあるのは、証券会社Robinhoodが7月に立ち上げたレイヤー2チェーン「Robinhood Chain」の急拡大だ。ただし、その急拡大を支えてきた「無料ガス」の仕組みは9月29日で終わったと報じられている。上昇の裏にある構造とリスクを整理する。
ARB・UNIを扱っている取引所(2026年10月2日時点)
ARBは国内の登録業者でも日本円で売買できます。2026年10月2日に各社の公開APIで、OKJ(オーケーコイン・ジャパン)・bitbank・BitTradeにARB/JPYの取引ペアがあることを確認しました。OKJの口座開設の手順はOKJの始め方にまとめています。UNIは、bitFlyer・bitbank・GMOコイン・BitTrade・OKJの公開APIに取引ペアがなく、日本から買うなら海外取引所になります。海外のMEXCは、ARB/USDT・UNI/USDTの現物と、両銘柄の無期限先物(最大200倍)を扱っています(同日、MEXC公式API)。値動きが大きいため、買う場合は失ってもよい金額にとどめてください。
当サイトの招待リンク特典:上記リンクからMEXCに登録すると、現物・先物・予測取引の取引手数料の20%がキャッシュバックされます(2026年9月時点)。
注意:MEXCは、日本の暗号資産交換業の登録を受けていない海外の事業者です。金融庁から2回(2023年3月・2024年11月)、関東財務局から1回(2025年6月)警告を受けています。2026年2月からは本人確認(KYC)をしないと入金・出金ができません。
当サイトはMEXCと紹介提携しており、このリンクから登録があると報酬を受け取ることがあります。この記事は投資を勧めるものではありません。
Robinhood Chainとは何か
Robinhood Chainは、証券会社Robinhoodが2026年7月1日にローンチしたレイヤー2ブロックチェーンで、Arbitrumの技術(Arbitrum Orbit)を基盤にしている(Arbitrum公式ブログ)。ガス代はETHで支払い、独自トークンはない。当初の触れ込みは「120カ国向けの規制された24時間365日のトークン化株式取引」だったが、実際にはミームコイン投機のプラットフォームとして爆発的に成長した。
9月2日時点でRobinhood Chainのチェーン収益は日次401万ドルに達し、Solana(8.2万ドル)やEthereum、Tronを上回った。DEXの累計出来高は2カ月足らずで470億ドルを突破し、全チェーン中5位(30日間出来高150億ドル)にまで成長している(crypto.news(2026年9月4日))。

実態はミームコインカジノ、トークン化株式は3%
もっとも、この出来高の大半はトークン化株式ではなく、ミームコインローンチパッド「Pons」とトレーディングボット「GMGN」経由のものだ。Ponsは8月31日単日で489万ドルの手数料を集め、Solanaの競合サービスpump.funを上回った。ピーク時には1日で約22,600件もの新規ミームコインが発行されており、これは3.8秒に1つのペースになる(KuCoin News)。
Ponsの手数料は9月5日に1日約1,140万ドルでピークをつけましたが、10月8日は1日約53万ドルと20分の1ほどに減っています(直近30日の合計は約8,930万ドル。DefiLlama、Pons V1・V2の合計、2026年10月9日確認)。
Ponsのように誰でも数分でトークンを作れる仕組みは、裏を返すと審査が無いということです。Robinhood Chainでは、発行者が流動性を抜いて逃げる「ラグプル」の被害も報告されています。手口と見分け方はラグプルとは?Robinhood Chainで53銘柄が抜かれたとされる手口で解説しています。
一方、Robinhood Chainが本来の看板としていたトークン化株式のUniswap経由の取引は、6週間累計で15億ドル。チェーン全体のDEX出来高470億ドルと比べると、実はわずか3%程度に過ぎない(crypto.news(2026年9月4日))。証券会社が作ったチェーンが、開設から2カ月でクリプト業界最大級の「ミームコインカジノ」と化した格好だ。
ARB高騰の理由──Arbitrumが得る「家賃」
ARBが上昇している直接の理由は、Arbitrumの収益分配の仕組みにある。Robinhood ChainはArbitrum Orbit上に構築されたチェーンであり、Arbitrum Expansion Programのルールにより、純収益の10%をArbitrumのエコシステムに支払う(8%がDAO財務、2%が開発者ギルドに配分。Arbitrumフォーラム「Robinhood Chain Mainnet Launch」)。
9月1日にRobinhood Chainが日次375万ドルの手数料を計上した際には、その1日だけでArbitrum DAOに約37.7万ドルが流入した。Robinhood Chain立ち上げ以来の累計手数料は既に1,300万ドルを突破しており、Arbitrumはこれまでに100万ドル以上を得ている計算になる(crypto.news(2026年9月4日))。ARBにとっては、初めて「使われるほどDAOの収入が増える」具体的な仕組みが見えた形で、Robinhood ChainはArbitrumエコシステム最大級の「テナント」になっている。
UNI高騰の理由──「UNIfication」による手数料スイッチとバーン
UNIの上昇には、Uniswap自身のガバナンス改革が関わっている。2025年12月、Uniswapのガバナンスは「UNIfication」と呼ばれる提案を可決した。これにより、これまで凍結されていたプロトコル手数料(フィースイッチ)が有効化され、財務からの1億UNIの一括バーンに加えて、プロトコル手数料を原資とした継続的なUNIバーンの仕組みが稼働している(CoinDesk)。さらに2026年7月には、Robinhood Chain上のUniswap(v2・v3)にもプロトコル手数料を広げる提案(提案99)が賛成4,688万UNI・反対0で可決され、7月27日に実行された(Uniswapガバナンス「Protocol Fee Expansion: Robinhood Chain」)。Robinhood Chain上の取引手数料も、すでにUNIのバーンに回っている(v4分は別の提案で有効化)。
つまり、Robinhood Chain上でのUniswapの取引が増えるほど、UNIのバーン量が増え、供給が減っていく構造になっている。Robinhood Chain経由の出来高急増がUNIの価格支援材料になっているわけだ。
9月29日で「無料ガス」が終了、その後の出来高は
ここまでの急成長を支えてきたのが、Robinhood Wallet利用者向けの90日間のガス手数料無料プログラムだ。7月1日のメインネット開始と同時に始まったこの無料期間は、2026年9月29日で終了したと報じられている(終了の予定はcrypto.news(2026年9月4日)、終了したことはETHNews(2026年9月30日)の報道による。Robinhoodの公式発表は確認できていない)。無料になるのはRobinhood Wallet経由の取引だけで、MetaMaskなど他のウォレットでは最初から通常のガス代がかかっている。なお8月8日には、ガス代補助の対象となる取引額の下限が5ドルから0.5ドルに引き下げられたと報じられている(KuCoin News)。
Robinhood Wallet経由の取引はそれまで実質無料だったが、終了後は通常のガス手数料(Arbitrum Orbitベースなので絶対額は小さいが、ゼロではない)を払う必要がある(ETHNews(2026年9月30日))。ミームコイントレーダーは業界で最もシビアに手数料に反応する層とされ、無料から有料への切り替えでどれだけの利用者・出来高が離脱するかが焦点だった。
【追記:2026年10月2日】終了後の出来高と価格
DefiLlamaの集計(UTCの日次)では、Robinhood ChainのDEX出来高は終了日の9月29日に約16.4億ドル、30日は約15.1億ドル、10月1日は約15.3億ドル、2日は約13.6億ドルと、終了直後は水準を保った。ただし10月3日に約7.1億ドルまで落ち、10月4〜8日は1日約9〜12億ドルで推移している(直近7日間の合計は約78億ドルで前週比約18%減。2026年10月9日確認)。終了前の1日約15億ドルからは2〜3割低い水準だが、「2億ドルを下回る」ような急減にはなっていない。ただし、この数字はRobinhood Wallet経由の取引だけを切り出したものではないため、下の「今後の注目点」で挙げた10月最初の週の数字もあわせて見る必要がある。
価格は、10月2日0時台(日本時間)のMEXC現物でARB約0.199ドル、UNI約9.07ドルと、9月25日(ARB約0.218ドル、UNI約9.26ドル)からやや下がっている。10月9日時点ではARB約0.174ドル、UNI約7.4ドルと、9月25日からARBは約2割、UNIは約2割下げている(CoinGecko)。
実際、KuCoin Newsなど複数の海外メディアも「Robinhood Chainが9月下旬に無料ガスを終了、ミームコインは正念場を迎える」と報じており、この期限切れは業界内で広く注目されているテーマだ。
強気材料と弱気材料
強気の根拠は3つ挙げられる。第一に、Pons(ミームコイン)、Uniswap(トークン化株式)、Robinhood Earn(年利7%とされる利回り商品)という実需のある製品が既に揃っていること。第二に、Robinhoodは2,700万の資金化済みアカウントを抱えており、既存ユーザーをチェーンに誘導できる強力な導線を持つこと。第三に、Arbitrum Orbitベースの手数料は非常に低額であり、無料から有料に変わっても利用者が気づかない程度で済む可能性があること。
一方で弱気の根拠もシンプルだ。ミームコイントレーダーは業界で最も「コスト最安・流動性最深」を求めて移動する層であり、SolanaやBaseなど代替先はブリッジ1回で移動できる。無料が終わった瞬間に、大量のミームコイン投機需要が他チェーンへ流出するリスクは小さくない。
今後の注目点
- 10月最初の週のDEX日次出来高:9月25日時点の約14.9億ドルから2億ドルを下回るようだと、ガス無料が出来高の大半を支えていたことが裏付けられる
- ガス無料終了後のPons日次トークン発行数:1日5,000件を下回るとミームコイン需要の急減を意味する
- 10月27日(米国時間、引け後)のRobinhood第3四半期決算:チェーンの運営コストや無料ガスの実際の負担額が初めて開示される見込み
- Uniswapのトークン化株式比率:全体の3%から10%以上に上昇すれば、当初のビジョンが軌道に乗った証拠になる
ARB・UNIともに、Robinhood Chainという「一つのL2の実験」に価格が強く連動している状態だ。9月29日の無料ガス終了は、この急成長が実需によるものか、単なる補助金頼みだったのかを見極める最初の試金石だ。
ARBとUNIの違いを表にまとめる(2026年9月25日時点)。
| 項目 | ARB(Arbitrum) | UNI(Uniswap) |
|---|---|---|
| Robinhood Chainとの関係 | チェーンの土台(純収益の10%がArbitrum側へ) | チェーン上の主要なDEX |
| 価値が上がる仕組み | DAOの収入が増える(ARB保有者が使い道を投票) | プロトコル手数料でUNIをバーン(供給が減る) |
| 価格(10月9日、CoinGecko) | 約0.174ドル | 約7.4ドル |
| 国内の取引所 | 一部の交換業者で取扱いあり | 取扱いなし |
| MEXC | 現物(ARB/USDT)あり | 現物(UNI/USDT)あり |
| Hyperliquid | 永久先物(最大10倍) | 永久先物(最大10倍) |
| 9月29日の無料ガス終了の影響 | チェーン収益が減ればDAO収入も減る | 出来高が減ればバーン量も減る |
出典:日本暗号資産等取引業協会の取扱暗号資産一覧(2026年9月16日版)、MEXC公式API、Hyperliquid公式API。
UNIは国内の交換業者では扱われておらず、ARBも国内で扱う交換業者は限られる。海外取引所で売買する場合の各社の手数料・本人確認の違いは海外仮想通貨取引所おすすめランキングで比べられる。MEXCではARB・UNIとも現物で売買できる。MEXCは日本の金融庁に登録されていない取引所で、金融庁から2回(2023年3月・2024年11月)、関東財務局から1回(2025年6月20日、無登録で店頭デリバティブ取引を勧誘する者として)警告を受けています(金融庁、関東財務局)。MEXCは2026年2月5日から本人確認(初級KYC以上)が必須で、本人確認をしていないと入金・出金ができません(MEXC公式告知)。登録から入金までの手順はMEXCの口座開設・登録方法を画像付きで解説を参照してほしい。
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ARB・UNIとも、無料ガス終了後に出来高が落ちれば値下がりする可能性がある。購入する場合は失っても困らない金額にとどめてほしい。
まとめ
- ARBは0.08ドル台→0.22ドル台、UNIも9ドル前後まで上昇。背景はRobinhood Chainの急拡大
- Robinhood Chainの実態はトークン化株式ではなくミームコイン投機が9割超(Pons・GMGN経由)
- ARB高騰はArbitrumがシーケンサー収益の10%を受け取る仕組みが直接の理由
- UNI高騰は「UNIfication」による手数料スイッチとバーンの稼働が理由
- 9月29日にRobinhood Walletの無料ガス期間が終了。終了直後(9月29〜30日)のDEX出来高は1日約15〜16億ドル。その後は2〜3割減ったが、急減にはなっていない(DefiLlama、2026年10月9日確認。本文は2026年9月25日時点の情報に、10月2日・9日の追記を加えたもの)
Robinhood Chain上のArcusでは、独自トークンのエアドロップが話題になっています。詳しくはArcusのエアドロップはもらえる?で解説しています。




