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仮想通貨の税金はいつ・どう払う?所得税の納付方法7つと住民税(普通徴収・特別徴収)、2027年の支払いカレンダー【2026年分】

確定申告のあと、カレンダーとスマホ・カードを前に税金の支払い方を確かめている会社員のイラスト 税金・確定申告

「確定申告をしたあと、税金はいつ、どこで払うの?」「住民税は給料から引かれる?会社に知られない?」「一度に払えないときは?」

仮想通貨(暗号資産)の利益にかかる税金は、所得税は自分で期限までに納付し、住民税は6月以降に市区町村から請求されるという2段階になっています。この記事では、給与のほかに仮想通貨の利益がある会社員を中心に、国税庁の「国税の納付手続」「主な国税の納期限及び振替日」、タックスアンサー、総務省と市区町村の住民税の案内を2026年10月5日に開いて確認した内容で、納付の時期と方法をまとめます。申告が必要かどうかと申告書の作り方は仮想通貨の確定申告のやり方、税額の目安は仮想通貨の利益、税金はいくら?で解説しているので、この記事では「払い方」に絞ります。

税制の確認日:2026年10月10日

納付の方法と手数料は国税庁「G-2 国税の納付手続」(G-2-1〜G-2-8)、延滞税・利子税は国税庁「延滞税の割合」(令和8年分:延滞税 年2.8%/9.1%、利子税 年1.3%)、税率は国税庁 タックスアンサーNo.2260(令和8年4月1日現在法令等)、予定納税はNo.2040(令和8年6月1日現在法令等)で確かめています。この記事は2026年分(令和8年分。所得税の納期限は2027年3月15日(月))向けです。確かめ方は編集方針(税金の記事の確認のしかた)に書いています。

この記事の結論(2026年分=令和8年分)

仮想通貨の利益にかかる所得税は、2027年3月15日(月)までに確定申告をして、同じ日までに自分で納付します。税務署から納付書は届きません。払い方は振替納税・ダイレクト納付・インターネットバンキング・クレジットカード・スマホアプリ・コンビニ(QRコード)・窓口の7つから選べます。

住民税は、2027年6月ごろに税額が決まります。確定申告書の第二表で「自分で納付」を選ぶと、仮想通貨の分は自宅に届く納付書で年4回(多くの市区町村で6月・8月・10月・翌年1月)払い、選ばなければ給与から12回に分けて天引きされます。「自分で納付」を選んでも、市区町村の処理によっては天引きになることがあります。

一度に払えない人は、所得税の半分以上を3月15日までに払えば、残りを5月31日(月)まで延納できます(利子税がかかる)。会社員の仮想通貨の利益(雑所得)は予定納税の計算から外れるため、翌年7月・11月の予定納税は原則として来ません。

仮想通貨の税金はいつ払う?2027年の支払いカレンダー

2026年中に仮想通貨で出た利益の税金は、2027年3月15日(月)までに所得税を、2027年6月以降に住民税を払います。所得税と住民税は払う相手も時期も別で、所得税は国(税務署)へ自分で、住民税は1月1日に住んでいる市区町村へ、決まった税額を払います。

下のカレンダーは、2026年分の申告から支払いが終わるまでの1年の流れです。振替納税の引き落とし日だけは国税庁が「令和9年4月中旬〜下旬(確定次第掲載)」としており、まだ決まっていません。

仮想通貨の税金カレンダー(2026年分の利益)
2026/12/31(木)
2026年分の取引の締め。この日(日本時間)までの売却・交換が2026年分の所得
2027年1月〜
国内の取引所から年間取引報告書が届く(時期は取引所ごと)。損益を計算する
2027/2/16(火)〜3/15(月)
確定申告と所得税の納付(申告期間は例年2月16日から。令和8年分は国税庁の発表待ち)。納期限は3月15日(月)
2027/3/15(月)
住民税だけを申告する人(所得税の申告が不要な20万円以下の人)の申告期限(横浜市などの例)
2027年4月中旬〜下旬
振替納税を選んだ人の口座引き落とし(日付は国税庁が確定次第掲載)
2027/5/31(月)
延納した残りの所得税の期限(利子税がかかる)
2027年6月
住民税の税額が決まる。天引きの人は6月の給与から、自分で納付の人は届いた納付書で第1期を払う
2027年8月・10月
2028年1月
自分で納付(普通徴収)の第2〜4期(多くの市区町村の例。期限日は自治体ごと)
2027年7月・11月
予定納税(前年の事業所得などで基準額が15万円以上の人だけ。会社員の仮想通貨の利益は計算に入らない)

出典:国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」[令和8年分]、タックスアンサーNo.2024・No.2040、横浜市「納税の方法」「市民税・県民税の申告について」をもとにCoin Map作成(2026年10月5日確認)。

例:年収500万円の会社員が2026年に仮想通貨で100万円の利益

払う時期と金額のイメージを、1つの例で通して見ておきます。税額は利益のシミュレーションと同じ前提(給与1か所・年末調整済み・独身・社会保険料は年収の15%、住民税は所得割10%で計算)の目安です。

いつ何を金額の目安
2027年3月15日(月)まで所得税(復興特別所得税を含む)を一括で納付約9.3万円
2027年6月〜住民税(仮想通貨の分)を「自分で納付」した場合約10万円を4回=1回約2.5万円
2027年6月〜2028年5月住民税を給与から天引き(特別徴収)にした場合毎月の天引きが約8,300円増える(12回)
2027年7月・11月予定納税原則なし(雑所得は計算に入らない)

国税庁No.1410(給与所得控除)・No.1199(基礎控除、令和8年分)・No.2260(税率)、総務省「個人住民税」の所得割10%で計算したCoin Mapの目安。均等割・調整控除・ほかの控除は含みません。

所得税と住民税を合わせると、この例では約19万円です。利益が出た年のうちに、利益の2割前後を払う分として残しておくと、3月と6月以降に慌てずに済みます。

所得税はいつまでに払う?2027年3月15日(月)、納付書は届かない

2026年分の所得税の納期限は、確定申告の期限と同じ2027年3月15日(月)です。国税庁の「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」は、令和8年分の確定申告の納期限を令和9年3月15日(月)、延納の期限を令和9年5月31日(月)としています。確定申告の期間は「翌年2月16日から3月15日まで」(No.2024)で、2027年は2月16日が火曜日です。

国税庁の主な国税の納期限の表。令和8年分の確定申告の納期限は令和9年3月15日(月)、振替日は令和9年4月中旬から下旬、確定申告延納は令和9年5月31日(月)と書かれ、赤枠で囲まれている
2026年分の所得税は2027年3月15日(月)が納期限、延納は5月31日(月)まで 出典:国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」(2026年10月5日確認)

税金が戻る「還付申告」だけの人は、2月16日より前の1月から申告できます。仮想通貨で利益が出て所得税を払う人は、2月16日から3月15日の間に申告し、3月15日(月)までに納付まで終わらせます。

確定申告をしても、税務署から納付書は送られてこない

確定申告をしても、税務署から「この金額を払ってください」という納付書や通知は届きません。国税庁の「国税の納付手続」には、申告書を出したあとに税務署から納付書の送付や納税通知のお知らせはないと書かれています。2024年5月以降は、納付書を前もって送ることもやめています。申告書の第一表の「納める税金」の金額を、自分で選んだ方法で、自分で期限までに払う仕組みです。

国税庁の国税の納付手続のページ。国税は納税者自身で納期限までに納付する必要があり、申告書の提出後に税務署から納付書の送付や納税通知等のお知らせはありませんと書かれ、赤枠で囲まれている
確定申告をしても納付書は届かない。自分で期限までに払う 出典:国税庁「G-2 国税の納付手続」(2026年10月5日確認)

払い忘れると、3月16日から延滞税がかかります。申告書を出した日に、続けて納付の手続きまで済ませておくのが確実です。

払うお金のために2027年に仮想通貨を売ると、2027年分の利益になる

手元の日本円が足りず、2027年に入ってから仮想通貨を売って税金を払う場合、その売却で出た利益は2027年分の所得になり、2028年に申告と納付が必要になります。仮想通貨の所得は、売った(引き渡した)日の年分で計算するためです(国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」2-1)。2026年分の税金を払うための売却でも、扱いは変わりません。

売るときは、翌年の申告で履歴を集めやすい場所で売ると計算が楽になります。国税庁は、国内の暗号資産交換業者に、1年分の購入額・売却額などを載せた「年間取引報告書」の交付を求めています(FAQ 2-7)。海外の取引所に置いている仮想通貨を国内の登録業者に送って日本円にする手順は、OKJ(オーケーコイン・ジャパン)を日本円の出口に使う方法にまとめています。

所得税の納付方法7つを比較:手数料・上限・事前の準備

所得税は、振替納税・ダイレクト納付・インターネットバンキング・クレジットカード・スマホアプリ・コンビニ(QRコード)・窓口の7つから、自分で選んで払います。手数料がかからないのはクレジットカード以外の6つで、上限があるのはスマホアプリとコンビニ(どちらも30万円以下)です。

国税庁の選べる納付手段の一覧。振替納税、ダイレクト納付、インターネットバンキング等、クレジットカード納付、スマホアプリ納付が並び、クレジットカード納付とスマホアプリ納付が赤枠で囲まれている
所得税は振替納税・カード・スマホアプリなどから自分で選んで払う 出典:国税庁「G-2 国税の納付手続」(2026年10月5日確認)
納付方法手数料上限事前の準備お金が出ていく日向いている人
① 振替納税無料なし振替依頼書を納期限(3/15)までに提出(e-Taxでも出せる)4月中旬〜下旬の振替日1か月ほど後に払いたい人・毎年申告する人
② ダイレクト納付無料金融機関によるe-Taxの利用開始+届出(オンラインで約1週間、書面で約1か月)即時か、指定した日e-Taxで申告し、口座から確実に払いたい人
③ インターネットバンキング等無料(銀行側の手数料は別)ペイジー対応の金融機関によるe-Taxの利用開始手続きした日ネットバンクを使っている人
④ クレジットカード有料(1万円ごとに99円)1回1,000万円未満かつカードの利用枠以内なしカードの引き落とし日(延滞税は手続き完了日で判定)支払いを後ろにずらしたい・分割したい人
⑤ スマホアプリ無料30万円以下e-Taxで申告(または納付情報登録依頼)し、アプリに残高をチャージ手続きした日税額30万円以下で、PayPayなどを使っている人
⑥ コンビニ(QRコード)無料30万円以下作成コーナーなどでQRコードを作るコンビニで払った日(現金のみ)現金で払いたい・口座を登録したくない人
⑦ 窓口(金融機関・税務署)無料なし納付書を窓口で入手して記入払った日(現金のみ)領収証書がほしい人

出典:国税庁「G-2 国税の納付手続」とG-2-1〜G-2-8の各ページ、クレジットカード納付のQ&A(2026年10月5日確認)。国税庁の一覧にはこのほか「コンビニ納付(バーコード)」がありますが、税務署が作るバーコード付納付書を使う方法で、確定申告をした人が自分で選ぶ方法ではないため表から外しています。

会社員で初めて申告する人には、e-Taxで申告して、その場でダイレクト納付かスマホアプリ納付で払うか、紙で申告して振替依頼書を一緒に出す形が手間が少なく、払い忘れも防げます。以下、方法ごとの注意点です。

① 振替納税:引き落としが4月中旬〜下旬になる

振替納税は、事前に届け出た自分名義の預貯金口座から、国税庁が決めた振替日に自動で引き落とす方法です。手数料は無料で、金額の上限もありません。令和7年分(2026年)の振替日は4月23日(木)で、令和8年分は「令和9年4月中旬〜下旬」で確定次第掲載とされています。振替日に残高が足りず引き落とせなかった場合は、納期限(3月15日)の翌日からの延滞税がかかります。

振替依頼書は、e-Tax(WEB版)からオンラインで出すか、書面で税務署か金融機関に出します。ネット専用銀行などの一部は使えないことがあるので、使う口座の金融機関に確かめてください。一度出せば、次の年以降も同じ口座で続きます。

② ダイレクト納付:e-Taxで申告した日にそのまま払える

ダイレクト納付は、e-Taxで申告書を送ったあと、登録した口座から即時か指定した日に引き落とす方法です。手数料は無料です。e-Taxの申告データを送る画面で「自動ダイレクト」にチェックを入れると、申告と同時に納付の手続きができ、引き落としは納期限の日になります。事前にダイレクト納付の届出が必要で、オンラインの届出でも使えるまで1週間ほどかかるため、2月中に済ませておくと安心です。

③ インターネットバンキング・ATM:ペイジーで払う

e-Taxの利用開始手続きをしたうえで、ペイジーに対応したインターネットバンキングやATMから払う方法です。国税の手数料は無料ですが、銀行によっては利用手数料がかかることがあります。

④ クレジットカード:手数料は1万円ごとに99円、分割もできる

国税庁が指定した「国税クレジットカードお支払サイト」から、Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Clubのカードで払えます。国税の納付では、税額1万円ごとに99円(税込)の決済手数料がかかります。税額9.3万円なら990円、30万円なら2,970円です。決済手数料は国の収入ではなく、カードの利用枠を超える金額は払えません(決済手数料を含めて計算)。

国税庁のクレジットカード納付のページの決済手数料の表。1円から1万円は99円、1万1円から2万円は198円と続き、1万円を超えるごとに決済手数料が加算されると書かれ赤枠で囲まれている
カードで払うと、税額1万円ごとに99円の決済手数料がかかる 出典:国税庁「G-2-4 クレジットカード納付」(2026年10月5日確認)

カードを使う利点は、支払いを後ろにずらせることです。国税庁のQ&Aでは、納期限までにお支払サイトで手続きを終えていれば、カードの引き落とし日が納期限より後でも延滞税はかかりません。支払回数は一括・分割(3・5・6・10・12回)・リボから選べます(カードによって選べない場合あり。分割・リボはカード会社の手数料が別にかかる)。ポイントが付くかどうかはカード会社の規約しだいです。

なお、お支払サイトを装った偽サイトに注意するよう、国税庁が呼びかけています。国税庁や作成コーナー・e-Taxのページにあるリンクからアクセスしてください。

⑤ スマホアプリ:30万円以下、e-Taxで申告した人向け

PayPay・d払い・au PAY・メルペイ・楽天ペイ(2026年10月5日時点の国税庁の掲載)の残高で払う方法です。手数料は無料ですが、30万円以下の税額しか使えません。2025年2月1日から、e-Taxで申告書を送ったあと(または「納付情報登録依頼」をしたあと)、e-Taxのメッセージボックスの受信通知から専用サイトに入る方法に一本化されました。紙で申告した人も、e-Taxで納付情報登録依頼をすれば使えますが、手間は増えます。30万円を超える税額をアプリで払うために分けて払うことは控えるよう、国税庁が案内しています。

⑥ コンビニ(QRコード):作成コーナーでQRコードを作って現金で払う

確定申告書等作成コーナーなどで作ったQRコードを、ローソン・ナチュラルローソン・ミニストップ(Loppi)かファミリーマート(マルチコピー機)で読み取り、出てきた書類をレジに出して現金で払います。手数料は無料で、上限は30万円以下です。レジでクレジットカードや電子マネーは使えません。発行されるのは払込金受領証で、領収証書は出ません。

⑦ 窓口:領収証書がほしいときの方法

金融機関か、住所地を担当する税務署の窓口で、納付書に現金を添えて払います。納付書は窓口に置いてあり、ない場合は税務署に問い合わせます。領収証書が出るのはこの方法だけです。税務署の受付は2026年10月1日から原則9時〜15時になっています。

一度に払えないときは?延納・クレジットカードの分割・換価の猶予

所得税を一度に払えない人は、まず「延納」を使います。3月15日までに税額の半分以上を払えば、残りを5月31日(月)まで遅らせられます。それでも難しい場合は、カードの分割払いか、税務署への猶予の申請を考えます。払えないまま放置するのがいちばん不利です。

方法遅らせられる期間かかるもの手続き
延納残り(半分以下)を5月31日まで利子税(2026年の割合は年1.3%。1,000円未満は切り捨て)申告書の第一表「延納届出額」に記入し、3月15日までに残りを納付
クレジットカードの分割・リボカードの分割回数による(最長12回)決済手数料(1万円ごとに99円)+カード会社の分割手数料3月15日までにお支払サイトで手続き
換価の猶予(申請)原則1年以内軽減された延滞税。100万円超か3か月超なら原則担保納期限から6か月以内に税務署へ申請。生活の維持が難しくなるおそれなどの要件あり
何もしない—延滞税(2026年の割合で年2.8%、2か月を過ぎると年9.1%)。督促後は差押えの可能性—

出典:国税庁「確定申告の手引き 手順5 延納の届出」、「延滞税の割合」(利子税特例基準割合を含む)、No.9206「国税を期限内に納付できないとき」、クレジットカード納付のQ&A(2026年10月5日確認)。2027年に適用される利子税・延滞税の割合は、2026年11月30日までに告示されます。

延納のやり方:半分以上を3月15日までに払う

延納は、確定申告書の第一表で納める税金の2分の1以下の金額を「延納届出額」に書き、残りを3月15日までに払う方法です(振替納税の人は、振替日の引き落としで払う)。延納届出額は千円未満を切り捨てます。作成コーナーなら、延納届出額の欄に金額を入れると、期限までに払う額が計算されます。

例:納める税金が9.3万円(92,900円)なら、延納届出額は46,000円まで。3月15日までに46,900円を払い、残り46,000円を5月31日までに払います。この間(77日)の利子税を2026年の割合(年1.3%)で計算すると約126円ですが、利子税は全額が1,000円未満だと切り捨てになるため、この例では利子税はかかりません(0円)。利子税が実際に発生するのは、延納届出額がおおむね37万円以上の場合です(国税通則法118条・119条)。

換価の猶予・納税の猶予:税務署に早めに相談する

国税を一度に払うと生活の維持が難しくなるおそれがあり、納税に誠実な意思がある場合などは、納期限から6か月以内に申請すると、原則1年以内の分割(換価の猶予)が認められることがあります。災害・盗難、本人や家族の病気・けが、事業の休廃業や大きな損失などの事情があるときは、納税の猶予という別の制度もあります。猶予が認められると、その期間の延滞税が免除または軽減されます。金額が100万円以下か、期間が3か月以内なら担保はいりません(No.9206)。

仮想通貨の値下がりで、利益が出た年の税金を払うお金が残っていない、という相談は少なくありません。払えないことが分かった時点で、所轄の税務署の徴収担当に相談するのが先です。

住民税はいつ・いくら・どう払う?6月の通知と、普通徴収・特別徴収

仮想通貨の利益にかかる住民税は、2027年6月ごろに市区町村から税額が通知され、給与から天引き(特別徴収)か、自分で納付書で払う(普通徴収)かのどちらかで払います。確定申告をした人は、その内容が市区町村に伝わるので、住民税の申告を別にする必要はありません(横浜市「市民税・県民税の申告について」)。

住民税の所得割は、所得に対して10%(道府県民税4%・市町村民税6%)です(総務省「個人住民税」)。このほか、均等割4,000円と森林環境税1,000円がかかりますが、会社員はすでに給与の住民税で払っているため、仮想通貨の利益で増えるのはおおむね所得割の分です。利益100万円なら、住民税は約10万円増えます。

特別徴収(給与から天引き)普通徴収(自分で納付)
選び方第二表で「特別徴収」を選ぶか、何も選ばない第二表で「自分で納付」を選ぶ
払う回数・時期6月〜翌年5月の12回、毎月の給与から年4回(多くは6月・8月・10月・翌年1月)。一括払いもできる自治体が多い
通知の届き先会社(会社経由で本人にも)本人の自宅
払い方何もしなくてよい納付書で金融機関・コンビニ、eL-QRでスマホ決済・クレジットカード、口座振替など(自治体による)
会社への見え方仮想通貨の分を含めた住民税額が会社に通知される仮想通貨の分は会社の天引き額に含まれない(ただし下の注意)
払い忘れ起きない起きうる(期限を過ぎると延滞金)

出典:総務省「個人住民税」、横浜市「納税の方法」(2026年4月1日更新)、文京区「QRコードや地方税お支払サイトでのキャッシュレス納付」(2026年10月5日確認)。

普通徴収の期限日は市区町村ごとに違います。たとえば横浜市の令和8年度(2025年分の所得)の個人市民税・県民税は、第1期6月30日、第2期8月31日、第3期11月2日、第4期2027年2月1日でした(土日にあたる日は翌開庁日)。2026年分の利益にかかる住民税は令和9年度分になり、2027年6月に届く納付書に期限日が書かれています。

普通徴収の納付書に「eL」マークや「eL-QR」が印字されていれば、地方税共同機構の「eLお支払サイト」(2026年9月24日に「地方税お支払サイト」から改称)や、スマホ決済アプリで読み取って払えます(文京区の案内)。使える支払方法は、届いた納付書と市区町村の案内で確かめてください。

会社に知られたくない人の「自分で納付」:第二表の欄と、確実ではない理由

仮想通貨の利益の住民税を給与から天引きされたくない人は、確定申告書の第二表「住民税・事業税に関する事項」の「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」で「自分で納付」を選びます。紙の申告書なら欄(G36)に「2」と書き、作成コーナーやe-Taxでは住民税の入力画面で「自分で納付」を選びます。

確定申告書第二表の住民税・事業税に関する事項。給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法の欄に、特別徴収は1、自分で納付は2と書かれ、赤枠で囲まれている
住民税を自分で納付するときは、第二表の徴収方法の欄(G36)で「自分で納付」を選ぶ 出典:国税庁「申告書第一表・第二表【令和7年分以降用】」(2026年10月5日確認)

こうすると、仮想通貨の分の住民税は自宅に届く納付書で払い、会社に通知される住民税(給与から天引きされる額)は、原則として給与の分だけになります。納める住民税の合計額は、どちらを選んでも変わりません。

「自分で納付」を選んでも、天引きになることがある

「自分で納付」を選べば必ず会社に知られない、とは言えません。次の理由があります。

  1. 市区町村の処理で特別徴収になる場合がある:文京区は、給与以外の所得がマイナスの場合や申告の内容によっては、「自分で納付」を選んでいても特別徴収になると案内しています。給与の源泉徴収票だけで計算した住民税(A)が、確定申告書で計算した住民税(B)より多い場合(A>B)は、選んでも特別徴収になる例として挙げています。
  2. 給与の副業は「自分で納付」の対象外:「自分で納付」を選べるのは、給与・公的年金以外の所得の分だけです。仮想通貨のほかにアルバイトなどの給与があると、その給与の分は本業の会社の天引きに合算されます。横浜市は、2か所から給与を受ける人などは、令和6年分以降、作成コーナー・e-Taxで給与以外の徴収方法を選べなくなったと案内しています。
  3. 住民税以外の経路:住民税の通知は税額の経路の1つにすぎません。副業そのものの届け出や就業規則の扱いは、税金とは別の問題です。勤務先の規定は自分で確認してください。
文京区の副業がある場合の徴収方法のページ。給与所得以外の所得がマイナスの場合や申告の内容によっては、自分で納付を選択していても特別徴収となる場合がありますと書かれ、赤枠で囲まれている
「自分で納付」を選んでも、市区町村の処理で天引きになる場合がある 出典:文京区「副業がある場合の徴収方法について」(2026年2月26日更新、2026年10月5日確認)

確実にしたい人は、確定申告書を出したあと、5月ごろに住所地の市区町村の住民税の担当に「給与以外の所得を普通徴収にしているか」を問い合わせると、6月の通知の前に確かめられます。e-Taxで徴収方法を選べない画面になっていた場合も、市区町村に連絡すれば普通徴収にできることがあります(文京区の案内)。

20万円以下で確定申告をしない人は?住民税だけの申告(3月15日まで)

給与1か所・年末調整済みの会社員で、仮想通貨を含む給与以外の所得の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告はしなくてよい一方、住民税の申告は必要です。住民税は、所得の多い少ないにかかわらず、給与所得と合算して計算するためです(横浜市「給与以外に副収入がある場合の住民税の申告は…」)。

横浜市のよくある質問。住民税の場合は所得税と異なり、所得の多少にかかわらず給与所得と合算して税額を計算することになっていますと書かれ、赤枠で囲まれている
20万円以下でも、住民税は給与と合算される。確定申告をしない人は住民税の申告が必要 出典:横浜市「給与以外に副収入がある場合の住民税の申告は…」(2026年4月1日更新、2026年10月5日確認)

住民税の申告は、1月1日に住んでいる市区町村に、市民税・県民税申告書を出します。横浜市の申告期限は毎年3月15日(土日なら翌開庁日)で、2027年は3月15日(月)です。窓口・郵送のほか、マイナンバーカードを使ったeLTAXの電子申告に対応する市区町村もあります。住民税の申告書にも「自分で納付(普通徴収)」のチェック欄があり、ここで選べば仮想通貨の分を自分で払えます(横浜市「個人住民税の徴収方法の選択について」)。

たとえば利益が15万円なら、所得税の申告は不要でも、住民税は約1.5万円かかります。医療費控除やふるさと納税などで確定申告をする人は、20万円以下の仮想通貨の利益も申告書に書きます。判定の詳しい表は仮想通貨の確定申告のやり方にあります。

翌年の予定納税は来る?会社員の仮想通貨の利益は計算から外れる

給与と仮想通貨の利益だけの会社員には、仮想通貨の利益が大きくても、翌年の予定納税は原則として来ません。予定納税の基準額を計算するとき、前年分の所得に雑所得・譲渡所得・一時所得などが含まれる場合は、それがなかったものとして計算する決まりだからです(国税庁No.2040)。仮想通貨の利益は原則として雑所得なので、基準額は「給与の分の税額−給与から源泉徴収された税額」になり、年末調整済みの会社員ではほぼ0円になります。

国税庁タックスアンサーNo.2040予定納税。前年分の所得金額のうちに雑所得などの除外所得が含まれている場合はそれがなかったものとして計算すると書かれ赤枠、第1期分は7月1日から7月31日まで、第2期分は11月1日から11月30日までと書かれ赤枠
仮想通貨の利益(雑所得)は予定納税の計算に入らない 出典:国税庁 タックスアンサーNo.2040(令和8年6月1日現在法令等、2026年10月5日確認)

予定納税は、5月15日時点で確定している前年分の税額などから計算した基準額が15万円以上の人が、その年の所得税の一部を前払いする制度です。対象になると、6月15日までに税務署から通知が届き、基準額の3分の1ずつを第1期(7月1日〜31日)と第2期(11月1日〜30日)に払います。前払いした分は、翌年の確定申告で差し引かれます。

前年分の所得予定納税の計算
給与(年末調整済み)+仮想通貨の利益(雑所得)雑所得は除く→基準額はほぼ0円で、原則来ない
個人事業の所得・不動産所得があるその分の税額で計算→15万円以上なら来る
仮想通貨の取引を事業所得として申告した事業所得は除かれない→15万円以上なら来る

出典:国税庁 タックスアンサーNo.2040「予定納税」(令和8年6月1日現在法令等)をもとにCoin Map作成(2026年10月5日確認)。通知が届いた場合は、通知書の金額と期限に従ってください。

予定納税の通知が来た人で、今年は利益が出ていない・事業が不振などで、6月30日時点の見積額が基準額に満たない見込みなら、7月1日〜15日(第2期分だけなら11月1日〜15日)に減額申請ができます(国税庁「予定納税額の減額申請手続」)。2027年の期限は7月15日(木)と11月15日(月)です。

期限に遅れたら?延滞税と無申告加算税

申告と納付の両方が期限に遅れると、払う税金のほかに延滞税と無申告加算税がかかります。申告は期限内にしたが納付だけ遅れた場合は、延滞税だけです。

遅れたものかかるもの割合
納付だけ(申告は期限内)延滞税納期限の翌日から2か月までは年2.8%、それ以降は年9.1%(2026年の割合)
申告(自主的に期限後申告)無申告加算税+延滞税5%
申告(調査の事前通知の後)無申告加算税+延滞税10%(50万円超の部分15%、300万円超の部分25%)
申告(調査を受けた後・決定)無申告加算税+延滞税15%(50万円超の部分20%、300万円超の部分30%)

出典:国税庁 タックスアンサーNo.2024「確定申告を忘れたとき」(令和8年4月1日現在法令等)、「延滞税の割合」(2026年10月5日確認)。

期限から1か月以内に自主的に期限後申告をし、納める税金の全額を法定納期限(3月15日。振替納税の手続きをしている人は期限後申告書を提出した日)までに納付していて、過去5年に無申告加算税などを受けていないなどの条件を満たすと、無申告加算税はかかりません(No.2024)。間に合わなかったと気づいたら、1日でも早く申告と納付をするのが損を小さくする方法です。期限後申告・修正申告のやり方と、税務調査の仕組みは仮想通貨の税務調査とペナルティで詳しく解説しています。

仮想通貨の税金の支払いについてよくある質問

Q. 確定申告で税金が戻る(還付)ときは、何もしなくていい?

還付のときは、払う手続きはありません。申告書に書いた口座に、税務署から振り込まれます。還付申告は2月16日より前の1月から出せます。ただし、仮想通貨の利益がある会社員は、給与の源泉徴収で払った税金より増えるのが普通なので、還付になるのは医療費控除などが大きい人に限られます。

Q. 住民税の通知は、いつ会社に行きますか?

特別徴収(給与から天引き)の税額通知は、6月の天引きが始まる前に市区町村から会社へ送られ、6月の給与から天引きの額が変わります。普通徴収(自分で納付)を選んだ分の納付書は、6月ごろに自宅に届きます(横浜市は6月初旬)。

Q. 2027年に退職・転職したら、住民税はどうなる?

給与から天引きされていた人が退職すると、残りの住民税は原則として普通徴収(自分で納付)に切り替わります。新しい勤務先で引き続き天引きを申し出る方法や、1月〜4月に退職した場合に退職金などから一括で差し引かれる扱いもあります(横浜市「納税の方法」)。年の途中で退職して再就職しなかった人は年末調整がないため、仮想通貨の利益の額にかかわらず、確定申告で精算するのが一般的です。

Q. 2027年から海外赴任する場合は?

住民税は1月1日に住所がある市区町村が課税するため、2027年1月1日に日本に住所があれば、2026年分の所得の住民税は2027年度分としてかかります。出国する前に、所得税の申告と納付をどうするか(納税管理人を決めるなど)を税務署に確認してください。

仮想通貨を持ったまま出国するときに出国税(国外転出時課税)がかかるかと、出国した後も日本で残る税金は「仮想通貨を持って海外移住したら税金は?」にまとめています。

Q. 住民税もクレジットカードで払えますか?

普通徴収(自分で納付)の住民税は、納付書にeL-QRなどが印字されていれば、eLお支払サイトからクレジットカードで払える市区町村が多くあります。給与から天引きされる特別徴収の分は、カードでは払えません。

Q. 振替納税の依頼書はいつまでに出せばいい?

使いたい国税の納期限まで、2026年分なら2027年3月15日(月)までに、税務署か口座のある金融機関に出します。e-Tax(WEB版)からオンラインで出すこともできます。紙の確定申告書と一緒に税務署へ出す方法もあります。

Q. 仮想通貨そのもので税金を払えますか?

払えません。国税庁の納付手続に、暗号資産で払う方法はありません。日本円に換えてから、上の7つの方法で払います。2027年に売って日本円にした分は、2027年分の所得になります。

まとめ:2026年分の仮想通貨の税金の払い方

  • 所得税は2027年3月15日(月)までに申告し、同じ日までに自分で納付。納付書は届かない
  • 払い方は7つ。手数料無料で上限がないのは振替納税・窓口。スマホアプリとコンビニは30万円以下、クレジットカードは1万円ごとに99円
  • 一度に払えなければ、半分以上を3月15日までに払い、残りを5月31日まで延納(利子税)
  • 住民税は2027年6月から。第二表で「自分で納付」を選ぶと年4回の納付書、選ばなければ給与から12回の天引き。「自分で納付」でも天引きになる場合がある
  • 会社員の仮想通貨の利益(雑所得)は予定納税の計算に入らない

迷ったときの無料の相談先(2026年10月10日確認)

国税庁の電話相談センターは0570-00-5901(国税相談専用ダイヤル。音声案内で所得税は「1」、平日8時30分〜17時)です。税理士に無料で聞くなら、各地の税理士会の無料相談会や、日本税務研究センターの電話の税務相談室(税理士が回答。一般的な質問が対象)があります。住民税は、お住まいの市区町村の税務担当に聞きます。窓口ごとの受付時間とリンクは仮想通貨の確定申告のやり方(税金の相談先)にまとめています。

この記事の内容は2026年10月10日時点の国税庁・総務省・市区町村の公開情報にもとづきます。令和8年分の申告期間・振替日と、2027年の延滞税・利子税の割合は、国税庁の発表後に更新します。個別の判断は、所轄の税務署・市区町村の税務担当・税理士に確認してください。(Coin Map編集部)

この記事で確認した一次情報(2026年10月5日)

  • 国税庁「G-2 国税の納付手続(納期限・振替日・納付方法)」と G-2-1 振替納税、G-2-2 ダイレクト納付、G-2-3 インターネットバンキング等、G-2-4 クレジットカード納付(Q&A を含む)、G-2-5 スマホアプリ納付、G-2-6 コンビニ納付(QRコード)、G-2-8 窓口納付
  • 国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」[令和8年分]
  • 国税庁「令和7年分 確定申告の手引き 手順5 延納の届出」、「延滞税の割合」、タックスアンサーNo.2024・No.2040・No.9206、「予定納税額の減額申請手続」、「申告書第一表・第二表【令和7年分以降用】」
  • 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」2-1・2-7
  • 総務省「個人住民税」
  • 横浜市「給与以外に副収入がある場合の住民税の申告は…」「納税の方法」「市民税・県民税の申告について」「個人住民税の徴収方法の選択について」「令和8年度 市税納期カレンダー」、文京区「副業がある場合の徴収方法について」「QRコードや地方税お支払サイトでのキャッシュレス納付」

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