本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます(広告ポリシー・評価の方法)
「仮想通貨で利益が出たけど、税金って結局いくら取られるの?」——多くの人がこの疑問を後回しにしたまま利益を確定させてしまう。実は仮想通貨の利益は株式投資と課税の仕組みが根本的に異なり、知らずにいると想像以上の税負担に驚くことになる。本記事では、年収・利益額別の3つのモデルケースで、手取り額を実際に計算してシミュレーションする。
なお、税率が一律20%の申告分離課税に変わる時期と、今年(2026年分)の確定申告がどうなるかは仮想通貨の分離課税はいつから?20%になる時期と対象で整理している。本記事の計算は、今の総合課税(雑所得)を前提にしている。
税制の確認日:2026年10月5日
税率は国税庁 No.2260、基礎控除は No.1199(いずれも令和8年4月1日現在法令等)、暗号資産の扱いは国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(情報)」(令和7年12月版)、住民税の税率は総務省の資料で確かめています。計算は2026年分(令和8年分)です。確かめ方は編集方針(税金の記事の確認のしかた)に書いています。
仮想通貨の税金の基本(2026年分):株式とは違う総合課税の仕組み
株式投資の利益には「申告分離課税」が適用され、利益額にかかわらず税率は一律20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)だ。一方、仮想通貨(暗号資産)の利益は「雑所得」に区分され、給与など他の所得と合算して税率が決まる「総合課税」の対象となる。所得税は「累進課税」のため、所得が多いほど税率が上がり、最高で45%(住民税と合わせて55%、復興特別所得税を含めると55.945%)に達する。
給与を1か所から受けて年末調整を受けている会社員は、仮想通貨の利益を含む給与以外の所得(雑所得等)の合計が年間20万円を超えると確定申告が必要になる(国税庁タックスアンサーNo.1900。住民税の申告は20万円以下でも別途必要)。専業主婦・学生など被扶養者や無職の場合は、20万円の基準ではなく、所得の合計が基礎控除などの所得控除を超えて税金が出る場合に申告が必要で、2026年分の基礎控除は合計所得金額489万円以下なら104万円だ(国税庁タックスアンサーNo.1199、令和8年12月1日施行の改正後の金額)。ただし、家族の扶養に入っている人は合計所得金額が62万円を超えると扶養から外れ(No.1180・No.1191。19〜22歳の子は123万円以下までなら、親が特定親族特別控除を段階的に受けられる。No.1177)、住民税は所得税と控除の額が違うので、市区町村の案内も確認してほしい。
所得税の税率早見表(2026年時点の累進課税)
| 課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195万円超330万円以下 | 10% | 9.75万円 |
| 330万円超695万円以下 | 20% | 42.75万円 |
| 695万円超900万円以下 | 23% | 63.6万円 |
| 900万円超1,800万円以下 | 33% | 153.6万円 |
| 1,800万円超4,000万円以下 | 40% | 279.6万円 |
| 4,000万円超 | 45% | 479.6万円 |
ここに住民税(所得割)一律10%と、所得税額の2.1%の復興特別所得税が上乗せされる(2027年分からは復興特別所得税1.1%+防衛特別所得税1%となるが、合計2.1%は変わらない)。重要なのは、仮想通貨の利益は「既にある所得の上に積み上がる」形で税率が決まる点だ。給与所得だけである程度の課税所得がある人ほど、仮想通貨利益への実効税率は高くなる。
出典:所得税の速算表は国税庁 No.2260「所得税の税率」(課税所得は1,000円未満を切り捨て。復興特別所得税・防衛特別所得税の扱いも同じページ)。住民税の所得割の税率10%(道府県民税4%・市町村民税6%)は総務省「個人住民税」。暗号資産の利益が原則として雑所得になる点は国税庁FAQ 2-2。2026年10月5日確認。
年収別・利益別:税金はいくら増える?早見表(2026年分)
会社員が仮想通貨で利益を出すと、年収400〜500万円なら利益100万円までで利益の約15〜19%、年収700万円以上なら約30%の税金が増える(所得税+復興特別所得税+住民税)。利益の上に給与が乗っている分だけ、高い税率がかかるためだ。
| 年収\利益 | 30万円 | 50万円 | 100万円 | 300万円 |
|---|---|---|---|---|
| 400万円 | +45,300円(15.1%) | +75,600円(15.1%) | +159,800円(16.0%) | +723,200円(24.1%)※ |
| 500万円 | +51,400円(17.1%) | +91,900円(18.4%) | +192,900円(19.3%) | +833,000円(27.8%)※ |
| 700万円 | +91,200円(30.4%) | +152,100円(30.4%) | +304,200円(30.4%) | +922,800円(30.8%)※ |
| 1,000万円 | +91,200円(30.4%) | +152,100円(30.4%) | +304,200円(30.4%) | +973,200円(32.4%) |
所得税(復興特別所得税2.1%を含む)と住民税(所得割10%)の増加額の合計。かっこ内は利益に対する割合。※は利益を足して基礎控除が下がるケース。前提:給与1か所・独身・扶養なし、社会保険料は年収の15%、所得控除は社会保険料控除と基礎控除だけ、給与所得控除は速算式(660万円未満は本来千円単位の端数処理があり数百円ずれる)、均等割・調整控除は除いた。国税庁No.1410・No.1199・No.2260、総務省「個人住民税」をもとにCoin Mapが計算(2026年10月5日)。
2026年分は、利益の額によって税金が段差で増える「崖」がある。たとえば年収500万円(給与所得356万円)の人は、利益133万円までは基礎控除104万円だが、134万円になると合計所得が489万円を超えて基礎控除が67万円に下がり、税金の増加額は25万9,600円から31万7,800円へ、利益1万円の差で5万8,200円増える。境目の利益は、年収400万円で約213万円、年収500万円で約133万円、年収700万円で約135万円(67万円→62万円)が目安だ。基礎控除の段差の表は下の「注意」の囲みにある。
20万円以下の利益でも住民税の申告が必要なこと、会社に届く住民税の通知と「自分で納付」が効かない場合は会社員の仮想通貨の税金(20万円以下の住民税・会社に知られる仕組み)で解説している。
シミュレーション①:会社員(課税所得300万円)が仮想通貨で50万円の利益
給与所得等で課税所得が既に300万円ある会社員が、仮想通貨で50万円の利益を確定させたケース。課税所得は基礎控除などの所得控除を差し引いた後の金額で、ここでは利益を足しても所得控除の額が変わらないものとして計算する(2026年分は、利益を足して基礎控除が下がる人がいる。下の「注意」を参照)。所得税には復興特別所得税(所得税額の2.1%)を加え、住民税は所得割10%で概算する。
- 仮想通貨利益なしの所得税:300万円×10%-9.75万円=20.25万円
- 仮想通貨利益50万円を合算後(350万円)の所得税:350万円×20%-42.75万円=27.25万円
- 仮想通貨50万円への追加所得税:27.25万円-20.25万円=7万円、復興特別所得税:7万円×2.1%=1,470円 → 計7万1,470円
- 追加住民税:50万円×10%=5万円
- 合計追加税額:12万1,470円(実効税率約24.3%)
- 手取り:50万円-12万1,470円=37万8,530円
注意:2026年分は、利益で基礎控除が下がると税金がさらに増える
2026年分・2027年分の所得税の基礎控除は、合計所得金額(給与所得と仮想通貨の所得などの合計)で次のように段差があります(国税庁 No.1199。令和8年分の金額は令和8年12月1日施行)。
| 合計所得金額 | 所得税の基礎控除(2026年分・2027年分) |
|---|---|
| 489万円以下 | 104万円 |
| 489万円超655万円以下 | 67万円 |
| 655万円超2,350万円以下 | 62万円 |
たとえばシミュレーション①の会社員の合計所得金額が470万円で、仮想通貨の50万円を足して520万円になると、基礎控除が104万円から67万円に37万円減り、課税所得はさらに37万円増えて387万円になります。所得税は37万円×20%=7.4万円、復興特別所得税を含めて7万5,554円増え、合計の追加税額は12万1,470円+7万5,554円=19万7,024円(利益の約39.4%)です。住民税の基礎控除は所得税とは別の金額で、合計所得金額2,400万円以下なら一律43万円のため、この段差では住民税は増えません。合計所得金額は、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」に仮想通貨などの所得を足した額が目安です。
シミュレーション②:会社員(課税所得700万円)が仮想通貨で300万円の利益
年収の高い会社員が、まとまった利益を確定させたケース。合算後の課税所得が900万円を超え、より高い税率ゾーンに突入する点がポイントだ。
- 仮想通貨利益なしの所得税:700万円×23%-63.6万円=97.4万円
- 仮想通貨利益300万円を合算後(1,000万円)の所得税:1,000万円×33%-153.6万円=176.4万円
- 仮想通貨300万円への追加所得税:176.4万円-97.4万円=79万円、復興特別所得税:79万円×2.1%=1万6,590円 → 計80万6,590円
- 追加住民税:300万円×10%=30万円
- 合計追加税額:110万6,590円(実効税率約36.9%)
- 手取り:300万円-110万6,590円=189万3,410円
もしこれが株式投資の利益(申告分離課税20.315%)だったら、税額は60万9,450円で済み、手取りは239万550円になる。同じ300万円の利益でも、仮想通貨は株式より49万7,140円も手取りが少なくなる計算だ。なお、申告分離課税(20.315%)が始まっても、対象は国内の暗号資産取引業者に対する譲渡等に限られる(財務省「令和8年度 税制改正の解説」)ため、海外取引所の利益は総合課税のままだ(開始は2027年1月か2028年1月。施行日を定める政令は2026年10月5日時点で出ていない)。
シミュレーション③:専業トレーダー、仮想通貨利益1,000万円のみ
他に所得がなく、仮想通貨の利益1,000万円だけがある2026年分(令和8年分)のケース(所得控除は基礎控除だけを適用する単純化したモデル)。所得税の基礎控除は令和7年分と令和8年分に改正されており、2026年分は合計所得金額655万円超2,350万円以下の人で62万円になる(国税庁 No.1199)。住民税の基礎控除は所得税とは別の金額で、この計算では43万円を使っている(令和8年度分の個人住民税の最高額。内閣府 税制調査会の資料)。2027年度分(2026年分の所得)の住民税の控除額は、お住まいの市区町村の案内で確かめてほしい。
- 課税所得:1,000万円-基礎控除62万円=938万円
- 所得税:938万円×33%-153.6万円=155万9,400円、復興特別所得税:155万9,400円×2.1%=3万2,747円 → 計159万2,147円
- 住民税(所得割):(1,000万円-住民税の基礎控除43万円)×10%=95万7,000円
- 合計税額:254万9,147円(実効税率約25.5%)
- 手取り:1,000万円-254万9,147円=745万853円
※実際の税額は社会保険料控除(国民健康保険料など)・各種所得控除の有無によって変動する。住民税の均等割や、申告時の端数処理は含めていない。本シミュレーションは仕組みを理解するための概算で、自分の税額は国税庁の確定申告書等作成コーナーで計算できる。扱いに迷う点は、国税庁の電話相談センター(0570-00-5901)や税理士会の無料相談で確かめられる(相談先は記事の末尾)。
自分の数字で計算するには?5つの手順
仮想通貨の利益にかかる税金は、「利益を足す前と後の所得税の差」に復興特別所得税と住民税10%を足せば出せる。次の表に自分の数字を入れれば、上の3つのシミュレーションと同じ計算になる。例は、課税所得400万円の会社員が仮想通貨で30万円の利益を出した場合。
| 手順 | 計算のしかた | 例 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| ① 仮想通貨の所得 | 収入金額(売却額・交換や報酬の時価)-必要経費(売った分の取得価額+手数料)。取得価額は総平均法(届出をすれば移動平均法) | 300万円-(268万円+2万円)=30万円 | 国税庁FAQ 1-1・2-3・2-5 |
| ② 今の課税所得 | 源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」-「所得控除の額の合計額」(1,000円未満切り捨て) | 400万円 | No.2260 |
| ③ 増える所得税 | (②+①)の所得税-②の所得税。どちらも速算表で計算。基礎控除が下がる人は、その差額も①に足す | (430万円×20%-42.75万円)-(400万円×20%-42.75万円)=6万円 | No.2260、No.1199 |
| ④ 復興特別所得税 | ③×2.1%(2027年分からは復興1.1%+防衛1%) | 1,260円 | No.2260 |
| ⑤ 増える住民税 | ①×10%(所得割) | 3万円 | 総務省「個人住民税」 |
| 合計 | ③+④+⑤ | 9万1,260円(利益の約30.4%)。手取りは20万8,740円 | — |
会社員は、①が20万円を超えると所得税の確定申告が必要になる(国税庁 No.1900)。20万円以下でも住民税の申告は必要なので、⑤の住民税はかかる。①の計算に使う年間の損益は、国税庁の「暗号資産の計算書」(総平均法用・移動平均法用)で出せる。取引履歴の集め方と申告書の書き方は仮想通貨の確定申告のやり方で解説している。
取引所が複数ある人は、取引所のファイルを取り込んで年間の損益を自動で計算する【CRYPTACT(クリプタクト)】
の無料プランからも試せる【PR】。無料プランは取引が50件を超えると損益の計算結果が表示されず、それより多い場合は有料プラン(年6,600円〜、税込)が必要になる(クリプタクト公式「料金プラン」、2026年10月11日確認)。
出典:国税庁FAQ(令和7年12月最終改訂)1-1・2-3・2-5、タックスアンサーNo.1900・No.2260・No.1199(令和8年4月1日現在法令等)、総務省「個人住民税」。2026年10月5日確認。
見落としがちな2つの注意点
- 他の所得との損益通算が原則不可:仮想通貨取引で損失が出ても、給与所得や株式の利益と相殺することはできない(雑所得内での通算は可能。国税庁FAQ 2-11、No.2250)
- 翌年への繰越控除がない:株式投資の譲渡損失は翌年以降3年間繰り越して利益と相殺できるが、仮想通貨の雑所得の損失にはこの制度がない。今年大きな損失を出しても、来年の利益から差し引くことはできない(雑所得の損失は損益通算の対象外で、純損失の繰越控除の対象にもならない。国税庁No.2250・No.2070)
この2つの弱点は、制度改正で一部解消される。令和8年度税制改正(所得税法等の一部を改正する法律、令和8年法律第12号。2026年3月31日公布)で、国内の登録業者を通じた暗号資産の売却益は、株式と同じ20.315%の申告分離課税と、損失の3年間の繰越控除の対象になることが決まった(財務省「令和8年度 税制改正の解説」(PDF))。開始は改正金融商品取引法の施行日が属する年の翌年1月1日で、2027年1月1日か2028年1月1日のどちらかになる。改正金商法は2026年7月23日に公布され(令和8年法律第64号、衆議院「議案審議経過情報」)、暗号資産部分は公布から1年以内の政令で定める日に施行されるためだ(施行日を定める政令は2026年10月5日時点で出ていない。2026年8月12日に先に施行されたのは、無登録業への罰則の引上げなど一部の規定だけだ。金融庁)。一方、海外取引所やDeFiでの取引、ステーキング報酬などは対象外で、総合課税のまま残る。どの取引が対象になるかは仮想通貨の分離課税はいつから?(対象になる取引・ならない取引)で詳しく解説している。
まとめ:仮想通貨の利益は、株式のような一律20.315%ではなく、他の所得と合算した累進課税(復興特別所得税を含め最大55.945%)が適用される(国内の登録業者での売却は、分離課税の開始後は20.315%になる)。年収が高い人ほど、また利益が大きいほど、実効税率は跳ね上がる。特にシミュレーション②のように、課税所得のゾーンをまたぐタイミングで税率が一気に上がる点には注意したい。一般的な考え方として、年をまたいで利益確定の時期を分けると税率の段階が変わることがある。どうするかは値動きのリスクも含めて自分で判断し、迷う場合は税理士に相談してほしい。
迷ったときの無料の相談先(2026年10月5日確認)
国税庁の電話相談センターは0570-00-5901(国税相談専用ダイヤル。音声案内で所得税は「1」、平日8時30分〜17時)です。税理士に無料で聞くなら、各地の税理士会の無料相談会や、日本税務研究センターの電話の税務相談室(税理士が回答。一般的な質問が対象)があります。住民税は、お住まいの市区町村の税務担当に聞きます。窓口ごとの受付時間とリンクは仮想通貨の確定申告のやり方(税金の相談先)にまとめています。
関連記事
- 仮想通貨の確定申告のやり方|会社員の20万円・計算・e-Taxの書き方【2026年分】
- 仮想通貨の分離課税はいつから?20%になる時期と対象、今年(2026年分)の確定申告はどうなるか
- 仮想通貨のドルコスト平均法は本当に得?毎月1万円×12ヶ月を3つの相場でシミュレーション
- 仮想通貨のレバレッジ取引は何倍まで安全か?3・5・10倍のロスカットラインを証拠金100万円でシミュレーション




