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「MetaMaskサポートを名乗る人からDMが来た」「ウォレットの確認が必要だというメールが届いた」「このサイトにMetaMaskをつないでも大丈夫?」
MetaMask(メタマスク)は利用者が多いぶん、MetaMaskの名前や狐のロゴをまねた詐欺がとても多いウォレットです。2026年9月30日にMetaMaskがセキュリティ事故を発表した直後も、公式が「リカバリーフレーズを聞くことは絶対にない」とあらためて注意を呼びかけています。
この記事では、MetaMask公式ヘルプセンター(support.metamask.io)の記載をもとに、「MetaMaskが絶対にしないこと」「よくある4つの手口の見分け方」「実際にあった詐欺メール・偽サイトの例」「承認(approve)詐欺のしくみ」「やられた後にすること」「安全に使うための設定」を順番にまとめます。
この記事の結論(2026年10月2日時点)
- MetaMaskは、電話・SMS・Telegram・X(旧Twitter)のDMなどでサポートをしません。向こうから話しかけてくる「MetaMaskサポート」は詐欺です
- MetaMaskが、リカバリーフレーズ(12個の英単語)やパスワードを聞くことは絶対にありません。入力を求めるサイト・人は、すべて詐欺です
- MetaMaskのウォレットにメールアドレスの登録はなく、本人確認(KYC)や「凍結の解除」もありません。「確認しないと使えなくなる」というメールは詐欺です
- やられたら、リカバリーフレーズを入れてしまった人は新しいウォレットへ資産を移す、承認(approve)をしてしまった人はrevoke.cashで取り消す、そのうえで記録を残して警察に相談します
いま怪しい連絡が来ている人は4つの手口と見分け方を、すでに入力・署名してしまった人はやられた後にすることを先に読んでください。
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MetaMaskが絶対にしないことは?【結論】
MetaMaskは、自分から利用者に連絡してサポートをすることも、リカバリーフレーズを聞くこともありません。MetaMaskの公式ヘルプセンターは、本物のサポートの窓口を「ヘルプセンターのトップにある『Contact Support』から始めるチャット」と、そこから引き継がれたメールだけだと書いています。
次の表は、MetaMask公式ヘルプセンターが「しない」と明記していることをまとめたものです。この表の左の列に当てはまる連絡は、その時点で詐欺と判断してかまいません。
| MetaMaskがしないこと | 公式ヘルプの記載(要約) |
|---|---|
| 電話をかける・電話番号を案内する | MetaMaskサポートには電話番号がなく、電話で話すことはない |
| SMS・WhatsApp・Telegram・Facebook・Instagram・XのDMで連絡する | これらの方法で連絡することはないと一覧で明記。TelegramやWhatsAppの「公式グループ」も公式ではない |
| リカバリーフレーズ・パスワードを聞く | リカバリーフレーズを聞く人は詐欺だと考えてよい。MetaMaskが聞くことは絶対にない |
| 本人確認(KYC)・アカウントの確認・アップグレードを求める | ウォレットを使うために求めることは「絶対にない」。求められたら詐欺 |
| ウォレットを凍結・停止する | アカウントはブロックチェーン上にあり、削除も制限もできない |
| トークン・NFT・エアドロップ・プレゼントを配る | メール・DM・外部サイトで配ることはない(アプリ内のRewardsタブの特典は別) |
| 何も操作していないのに確認画面(ポップアップ)を出す | 本物のMetaMaskは、自分がサイトのボタンを押したときにしか開かない |
出典:MetaMask公式ヘルプセンター「MetaMask公式サポートチャネル」「Will MetaMask ever ask me to verify my account?」「How to verify the real MetaMask wallet」(2026年10月2日確認)

MetaMaskからメールが来るのはどんなとき?
MetaMaskからメールが来るのは、自分でサポートに問い合わせたとき、コミュニティ掲示板に登録して通知を受け取るとき、ニュースレターに申し込んだとき、MetaMaskカードに申し込んだときだけです。MetaMaskのウォレットは、リカバリーフレーズを保存するか、GoogleまたはAppleのアカウントで作る仕組みで、ウォレットを作るときにメールアドレスを登録しません。公式ヘルプは「Google・Appleのアカウントでウォレットを作っても、確認のメールは届かない」とも書いています。
公式ヘルプが「MetaMaskがメールを送るのはこのアドレスからだけ」と挙げているのは、次の6つです。表示名が「MetaMask Support」でも、送信元のアドレスがこの6つ以外なら詐欺です。メールアプリでは表示名しか見えないことが多いので、送信者の名前をタップして、実際のアドレスを確かめてください。
| 送信元アドレス | 届くのはどんなときか |
|---|---|
| support@metamask.io | 自分が開いたサポートの問い合わせ(チケット)への返信 |
| notifications@metamask.discoursemail.com | MetaMaskコミュニティ(掲示板)に登録した人への通知 |
| hello@metamask.io | ニュースレター・イベント・新機能の案内(申し込んだ人だけ) |
| metamask@mail.cl-cards.com | MetaMaskカードの案内(カードの提携会社Crypto Lifeから) |
| metamask@info.cl-cards.com | MetaMaskカードの案内(同上) |
| metamask@cl-cards.com | MetaMaskカードのサポート・取引・システムの連絡(同上) |
ただし、この6つのアドレスでも、リカバリーフレーズ・パスワード・Google/Appleアカウントの情報を聞くことはありません。また、問い合わせをした覚えがないのに「サポートからの返信」が来たら、送信元が support@metamask.io に見えても開かないでください。公式ヘルプは「問い合わせをしていないなら、そのメールは無視する」と書いています。

「ウォレットが凍結される」と言われたら?
MetaMaskのウォレットが凍結されることはありません。「〇時間以内に確認しないとウォレットが凍結・停止される」という連絡は、急がせて考える時間を奪う詐欺の決まり文句です。公式ヘルプは、MetaMaskのアカウントは誰でも使えるブロックチェーンの上にあるため、削除することも制限することもできないと説明しています。「凍結の解除」「アカウントの復旧」を代行するという人やサイトも、同じく詐欺です。
MetaMask詐欺のよくある4つの手口と、見分け方は?
MetaMaskを名乗る詐欺は、大きく偽サポート、詐欺メール、偽サイト・偽アプリ、承認(approve)詐欺の4つに分けられます。4つとも最後に狙うのは「リカバリーフレーズ」か「署名(承認)」のどちらかで、この2つを渡さなければ資産は守れます。
| 手口 | どこから来るか | よくある文句 | 見分ける決め手 | 狙われるもの |
|---|---|---|---|---|
| ①偽サポート | XのリプライやDM、Telegram、Discord、電話 | 「送金が止まっている件、こちらで調べます」 | 向こうから話しかけてきたら詐欺 | リカバリーフレーズ |
| ②詐欺メール | メール・SMS | 「本人確認(KYC)が必要」「ウォレットの確認・アップグレード」「2段階認証の設定」 | 送信元が公式の6アドレス以外/確認を求める時点で詐欺 | リカバリーフレーズ・パスワード |
| ③偽サイト・偽アプリ | 検索広告、SNSの投稿、メールのリンク | 「ウォレットを同期(Sync)」「エアドロップを受け取る」 | リカバリーフレーズの入力欄があれば詐欺 | リカバリーフレーズ |
| ④承認(approve)詐欺 | 偽のエアドロップ、偽のNFTサイト、投資サイト | 「接続して受け取る」「署名するだけで無料」 | 確認画面のサイト名と中身(承認・上限)を読む | トークンを動かす権限 |
①偽サポート:「MetaMaskサポート」が向こうから話しかけてくる
偽サポートは、X(旧Twitter)でMetaMaskに質問した人に、サポートを装ったアカウントがリプライやDMで話しかけてくる手口です。公式ヘルプによると、偽アカウントは狐のロゴを使い、@MetaMask に似せたアカウント名(アンダーバー、同じ文字の重ね、数字の追加など)にして、ていねいな言葉で返信してきます。「サポートエンジニア」を名乗り、顔写真と名前を出すこともあります。
そのうえで、「送金が止まっている原因を調べるので、リカバリーフレーズを教えてください」「このフォームに入力してください」と頼んできます。リカバリーフレーズを渡すと、相手は別の端末でウォレットを丸ごと復元し、中の資産をすべて送金できます。公式ヘルプは、MetaMaskのサポートは自分から連絡しない(Our Support team never contacts you first)と書いています。
- XでMetaMaskに質問しない(公式も、Xでサポートの相談には応じないと書いている)
- 困ったときは、ブラウザに support.metamask.io と自分で入力して開き、トップの「Contact Support」から問い合わせる
- MetaMaskのアプリ・拡張機能の中にある「サポート」ボタンから開いてもよい
②詐欺メール:「確認しないと使えなくなる」と急がせる
詐欺メールは、MetaMaskを名乗って「ウォレットの確認」「本人確認(KYC)」「アップグレード」「2段階認証の設定」を求め、リンク先の偽サイトでリカバリーフレーズを入力させる手口です。公式ヘルプが挙げている「よくある文句」は、ウォレットが制限・ロック・停止された、ウォレットの更新に失敗したので「確認」か「復元」が必要、というものです。
MetaMaskには本人確認(KYC)の手続きがありません。公式ヘルプによると、本人確認が出てくるのは、MetaMaskの中で暗号資産を買うときと、MetaMaskカードに申し込むとき(カードの提供会社が行う)だけです。メールが届いても、メールの中のリンクは押さず、送信元のアドレスを確かめてから削除してください。
③偽サイト・偽アプリ:リカバリーフレーズの入力欄がある
偽サイトは、MetaMaskの公式サイトや有名なサービスにそっくりなページを作り、リカバリーフレーズを入力させる手口です。検索広告の上位に出てきたり、SNSの「エアドロップ配布中」という投稿からリンクされたりします。公式ヘルプは、本物のMetaMaskのサイトも、まともなサービス(DApp)も、リカバリーフレーズの入力を求めることはないと書いています。
MetaMaskは、ブラウザの拡張機能とスマホアプリの2つしかありません。拡張機能は metamask.io/download の「Install」ボタンか、Chromeウェブストアなどの公式ストアから入れます。それ以外の場所から入れたMetaMaskにリカバリーフレーズを入れると、その時点でウォレットは乗っ取られたものと考える必要があります。
④承認(approve)詐欺:「署名するだけ」で資産を動かす権限を渡してしまう
承認詐欺は、リカバリーフレーズを聞かずに、MetaMaskの確認画面で「承認」や「署名」をさせて、トークンを動かす権限を手に入れる手口です。リカバリーフレーズを渡していなくても資産が抜かれるので、気づくのが遅れがちです。しくみと署名の前に確かめることは、承認詐欺のしくみで詳しく説明します。
番外:MetaMaskを入れさせて、偽の投資サイトにつながせる詐欺
Yahoo!知恵袋には「メタマスクのサイトに誘導されて詐欺にあった」という相談が寄せられています。多いのは、SNSやマッチングアプリで知り合った相手にMetaMaskを入れさせ、「マイニング」「流動性提供」などの投資サイトにつながせる流れです。MetaMask公式ヘルプも、この型を「偽のマイニング」「豚の屠殺(ピッグ・ブッチャリング)」と呼んで注意しています。
- 「参加券」を買う操作が、実はトークンを無制限に動かせる承認になっている
- 相手に言われて「カスタムネットワーク」や「カスタムトークン」を追加すると、価値のない偽のUSDTが本物と同じ金額で表示されることがある
- 画面上の残高が増えても、出金しようとすると「手数料」「税金」を先に払えと言われる
出金のために先にお金を払えと言われた人は、出金に「手数料・税金・保証金」を先に払えと言われたら詐欺も読んでください。
実際にあったMetaMaskの詐欺メール・偽サイトの例は?
ここでは、MetaMask公式と報道で確認できた例を4つ挙げます。どの例も「急がせる」「リカバリーフレーズか署名を求める」という同じ型でできています。
例1:偽の「セキュリティ警告」から2段階認証の設定画面へ(2026年1月)
CoinPostは2026年1月5日、セキュリティ企業SlowMistの最高セキュリティ責任者(23pds氏)が、MetaMaskの利用者を狙う新しいフィッシングを警告したと報じました。流れは次の3段階です。
- 偽のセキュリティ警告で「すぐに対応が必要」と焦らせる
- カウントダウンのタイマーが付いた、偽の「2段階認証の設定」画面に進ませる(時間内に終えないとアカウントが制限される、と脅す)
- 「セキュリティ強化のため」と称して、リカバリーフレーズを入力させる
同じ記事は、MetaMaskから2段階認証の設定を求めるメールやWebページが届くこと自体が詐欺だと指摘しています。MetaMask公式ヘルプも、メールやリンクでウォレットの「確認」や「アップグレード」を求めることはないと書いています。
例2:「本人確認(KYC)をしないとウォレットが使えなくなる」メール
MetaMask公式ヘルプが、もっともよくある詐欺メールとして取り上げているのがこの型です。「本人確認」「アカウントの確認」「アップグレード」を求め、期限までにしないとアカウントを閉じる・制限すると脅します。公式ヘルプの答えは「Definitely not(絶対にない)」です。2026年9月1日公開のMetaMaskのセキュリティレポートでも、本物らしく見える青いチェックマークを付けたウォレットのフィッシングメールが出回っていると注意しています。
例3:「MetaMaskトークン(MASK)のエアドロップを受け取れる」サイト
MetaMask公式から、独自トークン(MASK)を発行するという発表はありません(2026年10月2日確認)。
それでも、検索結果には「MetaMask Foundationが公式のMASKエアドロップを開始」とうたい、ウォレットを接続して受け取るよう求めるページが出てきます(2026年10月2日に確認)。公式ヘルプは「MetaMaskは資産を配らない」と明記しています。公式の特典はMetaMaskアプリのRewardsタブの中だけで、外部サイトでウォレットの接続を求めることはありません。なお、MASKという名前のトークンはすでに別のプロジェクト(Mask Network)が使っています。取引所で「MASK」を見ても、MetaMaskのトークンではありません。
MetaMaskには、アプリの中で参加する公式の報酬プログラム「MetaMask Rewards」があります。公式サイトによると、参加はスマホアプリ下部の「Rewards」タブから行います。報酬やトークンの話は、外部のサイトではなく、MetaMaskのアプリの中と公式サイト(metamask.io)だけで確かめてください。

例4:セキュリティ事故に便乗した「補償」「移行」の案内
MetaMaskは2026年9月30日(日本時間10月1日朝)、インフラの一部に影響するセキュリティ事故に対応していると発表しました。公式の続報(10月1日)は「これまでの調査で、MetaMaskのウォレットや顧客の資金に影響が出た兆候はない」としたうえで、「MetaMaskがリカバリーフレーズを聞くことは絶対にない」「公式のチャネルだけを見てほしい」と呼びかけています。
大きな事故の直後は、「補償を受け取る」「安全なウォレットに移行する」と称して接続や署名をさせる詐欺が増えます。事故の内容と、ステーキングをしている人への影響はMetaMaskのセキュリティ事故の記事で解説しています。
承認(approve)詐欺のしくみは?署名の前に確かめることは?
承認(approve)とは、特定のサイト(スマートコントラクト)に、自分のウォレットの特定のトークンを動かしてよいという許可を出すことです。分散型取引所(DEX)で交換するときなどに必要な、ふつうの操作でもあります。危ないのは、だましのサイトに「上限なし」の承認を出してしまうことで、出した後はそのサイトがいつでもトークンを持ち出せます。
承認詐欺はどう進む?
MetaMask公式ヘルプによると、オフチェーンの署名(ブロックチェーンに記録されない署名)を使う手口では、署名した直後には何も起きず、数週間後に資産が抜かれることがあります。「署名しても何も起きなかったから大丈夫」とは言えません。
「接続」「承認」「署名」は何が違う?
| 操作 | 相手にできるようになること | 危険度 | やめるには |
|---|---|---|---|
| 接続(Connect) | アドレスと残高を見る、確認画面を出す | 低い(資産は動かせない) | MetaMaskの「接続済みのサイト」から切断 |
| 承認(Approve) | 決めた上限まで、そのトークンを動かす | 高い(上限なしだと全額) | revoke.cash等で取り消す(ガス代がかかる) |
| 署名(Permitなど) | 署名の内容しだいで、承認と同じ権限を渡す | 高い(記録に残らず気づきにくい) | 期限までに使われる前に、関連する承認を取り消す |
| リカバリーフレーズの入力 | ウォレットのすべてを操作する | 最も高い | 取り消せない。新しいウォレットへ移るしかない |
出典:MetaMask公式ヘルプ「What is a token approval?」「Revoke smart contract allowances/token approvals」「Signature phishing」(2026年10月2日確認)
公式ヘルプは、接続を切ることと、承認を取り消すことはまったく別だと注意しています。サイトとの接続を切っても、出した承認は残ったままです。
署名の前に確かめる5つのこと
- 確認画面の上に出るサイト名とURLが、自分が開いたつもりのサイトと同じか(1文字違いの偽ドメインに注意)
- 「承認」「支出上限(Spending cap)」の文字がないか。受け取るだけのはずなのに承認を求められたら、閉じる
- 上限が自分の使う量になっているか。MetaMaskでは承認の上限を自分で書き換えられる。「無制限」のまま承認しない
- MetaMaskの警告(「Warning」「Malicious」の表示)が出ていないか。出たら中止する
- 何も押していないのに確認画面が出ていないか。公式ヘルプは、本物のMetaMaskは自分で操作したときしか開かないと書いている
MetaMaskには、詐欺やフィッシングが疑われる取引・サイトに警告を出す「セキュリティアラート」があります。公式ヘルプによると、セキュリティアラートは拡張機能とスマホアプリで最初から有効になっています。設定の「プライバシー」にある「基本機能(Basic Functionality)」を切ると、アラートも止まるので、切らないでください。

Hyperliquidを使っている人は、承認がなくても「署名1回」で送金されることに注意
MetaMaskをHyperliquid(ハイパーリキッド)につないでいる人は、もう1つの手口に注意してください。Hyperliquid内の送金は、トークンの承認ではなく、署名そのものが「送金の指示」になる仕組みで、偽の報酬・エアドロップのサイトで署名すると、その場でHyperliquid内の別のアドレスへUSDCが送られます。送金はすでに終わっているので、revoke.cashで取り消すこともできません。署名画面に「UsdSend」「SpotSend」などの文字や、destination(宛先)・amount(金額)の欄が出たら、押さずに閉じてください。見分け方はHyperliquidの始め方の「署名だけで資金が抜かれる詐欺」にまとめています。
MetaMaskの詐欺にやられた後にすることは?
やることは、何を渡してしまったかで変わります。リカバリーフレーズを入力した人は「新しいウォレットへ移る」、承認・署名をした人は「承認を取り消す」が最優先です。どちらか分からないときは、両方やってください。
| やってしまったこと | いますぐやること | そのあと |
|---|---|---|
| メールを開いただけ・リンクは押していない | 何もしなくてよい。メールを削除する | 送信元を迷惑メールに登録 |
| 偽サイトを開いた・接続しただけ | MetaMaskの「接続済みのサイト」から切断する | 念のためrevoke.cashで承認を確認 |
| 承認・署名をした | revoke.cashで、そのサイトへの承認を取り消す | 資産が動いていたら、新しいウォレットへ移る |
| リカバリーフレーズを入力・送信した | 新しいウォレットを作り、残った資産をすぐ移す | 古いウォレットは二度と使わない |
| 資産を送ってしまった・抜かれた | 記録を保存し、警察に相談する | 「返金できる」という業者には頼まない |
リカバリーフレーズを入れてしまったら:新しいウォレットへ資産を移す
リカバリーフレーズを渡したウォレットは、パスワードを変えても安全になりません。相手は別の端末で同じウォレットを復元できるからです。MetaMask公式ヘルプが示している手順は次のとおりです。
- 別のブラウザ(または別のブラウザのプロフィール)にMetaMaskを入れる。スマホの場合は2台目の端末を使う
- そこで新しいウォレットを作る。乗っ取られたウォレットをGoogle/Appleアカウントで作っていた場合は、同じGoogle/Appleアカウントを新しいウォレットにつながない
- 新しいリカバリーフレーズを紙に正しい順番で書き、安全な場所に保管する
- 乗っ取られたウォレットから、残っている資産を新しいウォレットへ送る
- 移し終えたら、古いウォレットとそのリカバリーフレーズに関係するアカウントは使わない
- 関係する当局に通報する
スウィーパーがいると思われる場合は、ガス代のためのETHやトークンを古いウォレットに送らないでください(MetaMask公式ヘルプ)。revoke.cashも「この状態からは回復できない、新しいウォレットを作る」としています。

承認・署名をしてしまったら:revoke.cashで取り消す
承認は、revoke.cash(リボーク)などのツールで取り消せます。MetaMask公式ヘルプも、承認を確認・取り消す方法としてrevoke.cashを挙げています。手順は「ウォレットを接続する(またはアドレスを入力する)→ネットワークを選んで承認の一覧を見る→不要な承認の『取り消し』を押す」の3段階です。
- 取り消しはブロックチェーン上の取引なので、1件ごとにガス代がかかる(ETHなどを少し残しておく)
- 見覚えのないサイト、もう使っていないサイトへの承認は、まとめて取り消してよい
- revoke.cashは被害を広げないための道具で、すでに盗まれた資産を取り戻すことはできない(revoke.cash公式のよくある質問)
画面ごとの操作はrevoke.cashの使い方(承認の取り消し手順)で、Ethereum・Polygon・Baseの例を使って説明しています。

記録を残して、相談・通報する
MetaMaskは自分で鍵を管理するウォレットなので、MetaMaskの運営が送金を取り消したり、資産を取り戻したりすることはできません(公式ヘルプ)。それでも、記録を残して通報しておくことは、捜査や同じ被害を減らすことにつながります。
- 記録を保存する:自分のウォレットのアドレス、相手のアドレス、取引ID(トランザクションハッシュ)、偽サイトのURL、メールやDMの画面
- MetaMaskに知らせる:support.metamask.io の「Contact Support」から、相手のアドレスと、どこから詐欺が来たか(サイト・メールなど)を伝える
- Etherscanで相手のアドレスを報告する:相手のアドレスのページの「More」から「Report/Flag Address」を選ぶ
- 警察に相談する:住んでいる都道府県の警察のサイバー犯罪相談窓口か、警察相談専用電話 #9110。被害届を出すときは、上の記録を持っていく
被害のあとに「返金できます」「資産を取り戻せます」と連絡してくる業者や探偵は、二度目の被害の入口になることが多いので注意してください。どこに相談すればよいか、返金をうたう業者の見分け方は仮想通貨詐欺の「返金できます」業者と、本当の相談先にまとめています。
MetaMaskを安全に使うための設定は?
詐欺の多くは、リカバリーフレーズを渡さない、知らない承認をしない、の2つを守れば防げます。そのうえで、次の設定と習慣で「うっかり」を減らせます。
| 対策 | 防げる手口 | 手間 |
|---|---|---|
| リカバリーフレーズは紙に書き、写真・クラウド・メモアプリに残さない | 端末のウイルス、クラウドの乗っ取り | 最初の1回だけ |
| よく使うサイトはブックマークから開く(検索広告から開かない) | 偽サイト | 最初の1回だけ |
| セキュリティアラート(基本機能)を有効のままにする | 偽サイト、悪質な承認 | なし(最初から有効) |
| 承認の上限を、使う分だけに書き換える | 承認詐欺、サービス側のハッキング | 承認のたび |
| 月に1回、revoke.cashで承認を見直す | 古い承認の悪用 | 月数分+ガス代 |
| 普段使うウォレットと、保管用のウォレットを分ける | すべて(被害を一部にとどめる) | 最初の1回だけ |
| 保管用はハードウェアウォレットにする | パソコンの乗っ取り、うっかりの送金 | 機器の購入が必要(メーカーの公式ストアで) |
ハードウェアウォレットをMetaMaskにつなぐ
ハードウェアウォレットは、リカバリーフレーズと秘密鍵をパソコンの外の専用機器に保管し、送金のたびに機器のボタンで承認する道具です。MetaMask公式ヘルプによると、MetaMaskはLedger・Trezor・Lattice(USBなどで直接つなぐ)や、Keystone・NGRAVE ZERO・D’Centなど(QRコードでつなぐ)に対応しています。スマホアプリで使えるのはKeystone・Ledger・NGRAVE ZEROです。
ただし、ハードウェアウォレットでも、画面をよく読まずに悪質な承認を機器で許可すれば、資産は動かされます。機器の画面に出る宛先や内容を確かめる習慣は、ハードウェアウォレットでも同じく必要です。機器はメーカーの公式ストアで買い、フリマや中古の端末は使わないでください(2026年10月のLedgerの販売店をめぐる速報)。
よく使うサイトは「正しいURL」をブックマークしておく
偽サイトの多くは、検索広告やSNSのリンクから入ってきます。よく使うサイトは、一度公式のURLを確かめてブックマークし、次からはブックマークだけから開くのが一番簡単な対策です。
たとえば、MetaMaskをつないで使う分散型取引所のHyperliquid(ハイパーリキッド)の取引画面は app.hyperliquid.xyz です。似た名前のドメインや、「Hyperliquidのエアドロップ受け取り」をうたう別のサイトには接続しないでください。
日本から使うときの注意、MetaMaskのつなぎ方、入金から出金までの画面はHyperliquidの始め方で説明しています。Hyperliquidは日本の暗号資産交換業の登録を受けたサービスではありません。
MetaMaskの詐欺についてよくある質問
Q. MetaMaskを名乗る詐欺メールを開いただけでも大丈夫?
メールを開いただけなら、ほとんどの場合は大丈夫です。MetaMask公式ヘルプは、メールが害になるのは中のリンクを押したときだと説明しています。リンクを押さず、送信元のアドレスを確かめてから削除してください。
Q. 詐欺メールのリンクを押してしまったら?
リンク先でリカバリーフレーズを入力していなければ、ページを閉じれば資産はすぐには動きません。ウォレットを接続していた場合は接続を切り、承認や署名をしていた場合はrevoke.cashで取り消してください。リカバリーフレーズを入力した場合は、新しいウォレットへ資産を移す必要があります。
Q. 「MetaMaskのウォレットが凍結された」「凍結解除の手続きを」と言われたら?
詐欺です。MetaMaskのウォレットはブロックチェーン上にあり、MetaMaskの運営も凍結・削除・制限ができません(公式ヘルプ)。「凍結解除」の手数料や手続きを求められても、応じないでください。
Q. MetaMaskからSMSや電話が来ることはある?
ありません。MetaMaskのサポートには電話番号がなく、SMSで連絡することもないと公式ヘルプに明記されています。MetaMaskは電話番号を集めていないとも書いています。
Q. XでMetaMask公式を名乗るアカウントからDMが来た。本物?
サポートの相談についてDMが来たら、詐欺です。MetaMaskのサポート用のXアカウントは重要なお知らせのためのもので、公式ヘルプは「サポートの件でXから連絡することはない」と書いています。
Q. MetaMaskの詐欺で取られたお金は返ってくる?
MetaMaskの運営が送金を取り消したり、取り戻したりすることはできません。ブロックチェーンの送金は取り消せないためです。記録を残して警察に相談し、「返金できる」と連絡してくる業者には頼まないでください(相談先は返金をうたう業者と本当の相談先)。
Q. 「MetaMaskトークン(MASK)のエアドロップ」は本物?
2026年10月2日時点で、MetaMaskの独自トークンは発行されていません。MetaMask公式から、独自トークン(MASK)を発行するという発表はありません(2026年10月2日確認)。「MASKを受け取る」ためにウォレットの接続や署名を求めるサイトは、偽サイトと考えてください。
Q. 知らないトークンやNFTがウォレットに届いた。どうすればいい?
触らずに放置してください。MetaMask公式ヘルプによると、トークンが届いただけで資産が盗まれることはありません。危ないのは、売ろうとして偽のサイトに誘導され、承認やリカバリーフレーズの入力をしてしまうことです。
Q. 送金先の履歴に、自分の相手とよく似たアドレスがある。これは何?
アドレスポイズニングという詐欺の可能性があります。よく似たアドレスから極小額や0の送金を送りつけ、履歴からコピーさせて自分のアドレスに送金させる手口です。公式ヘルプによると、MetaMaskは似たアドレスへの送金に警告を出しますが、送る前に宛先の真ん中の文字まで確かめてください。
Q. MetaMaskの「Transaction Shield」に入れば、詐欺の被害は補償される?
詐欺の被害は補償されません。Transaction Shieldは、対象の取引に月最大1万ドルまでの補償と優先サポートを付ける有料サービス(月9.99ドル)ですが、公式ページは「リカバリーフレーズの流出・盗難、フィッシング、マルウェア」による損失を対象外としています。
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本記事の情報は2026年10月2日時点のものです。MetaMask公式ヘルプセンター(support.metamask.io)、MetaMask公式サイトのお知らせ、revoke.cash公式サイト、報道をもとに作成しています。本記事は投資の助言ではありません。
出典:MetaMask公式サポートチャネル/Is this email really from MetaMask?/Will MetaMask ever ask me to verify my account?/How to verify the real MetaMask wallet/Spoofing scams/Signature phishing/Revoke smart contract allowances/ハッキングまたは詐欺の被害を受けた/How to report a scam/Security alerts/MetaMask User update/revoke.cash/CoinPost(2026年1月5日)




