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警察官を名乗る電話で仮想通貨(暗号資産)をだまし取る詐欺|芦屋で約8.26億円、ニセ警察の手口と見分け方・送ってしまったときの対処【2026年10月最新】

警察官を名乗るビデオ通話で暗号資産を送らせる詐欺を表すイラスト 詐欺・トラブル対処

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たとえば、こんな電話です(報道された手口をもとにした例)。
「愛知県警の者です。あなたの口座に関して、被害者から訴えが出ています。無実を証明するため、資産を確認させてください」

このような電話がかかってきて、不安になっていませんか。警察官を名乗る電話で「捜査」「無実の証明」を口実に、預金や株を暗号資産(仮想通貨)に換えさせて送らせる詐欺が続いています。2026年9月30日には、兵庫県芦屋市の男性が約8億2,600万円相当の暗号資産をだまし取られたと、芦屋警察署が発表しました。

この記事では、報道と、警察庁・兵庫県警・愛知県警・富山県警・日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の公式情報をもとに、「どんな手口か」「本物の警察かどうかの見分け方」「送ってしまったら何をするか」「家族は何ができるか」を順番にまとめます。

この記事の結論(2026年10月1日時点)

  • 警察官が「無実を証明するため」「捜査のため」に、暗号資産やお金を送らせることは絶対にありません。言われたら、その時点で詐欺です(警察庁・愛知県警)
  • 本物の警察は、LINEなどのメッセージアプリで連絡せず、ビデオ通話で取り調べをせず、警察手帳や逮捕状の画像を送りません。着信の番号が本物の警察署でも、偽装されていることがあります
  • 迷ったら電話を切り、自分で調べた警察署の番号か、警察相談専用電話 #9110 にかけ直してください。相手が教えた番号には折り返さない
  • 送ってしまったら、①これ以上送らない ②送金の記録とやり取りを保存 ③110番か最寄りの警察署・#9110 ④送金に使った取引所に連絡、の順にすぐ動いてください

いま電話やLINEが続いている人は見分け方のチェックリストを、すでに送ってしまった人は送ってしまったときにすぐやることを先に読んでください。

何が起きた?芦屋で約8.26億円、9月は兵庫県内で暗号資産の被害が続く

兵庫県警芦屋署は2026年9月30日、芦屋市の60代の男性が、警察官を名乗る男に「犯罪の嫌疑を晴らす」という名目で、暗号資産約8億2,600万円相当をだまし取られたと発表しました。署は電子計算機使用詐欺の疑いで調べています(神戸新聞の報道)。

芦屋の事件で報道されていること

項目 報道の内容
最初の連絡 2026年9月5日、男性の携帯電話に「愛知県警」の警察官を名乗る男から連絡
言われたこと 「あなたの口座に現金を振り込んだ被害者から訴えが出ている」「無実を証明するため資産をチェックする」という趣旨
させられたこと 預貯金や証券を暗号資産に換え、保管場所の「ウォレット」に入れた
お金の流れ 9月7日〜17日に10回にわたり、計約8億2,600万円相当が相手側のアドレスに送金された
発覚 さらに「保釈金が必要」と言われて不審に思い、友人に相談して被害に気づいた
容疑 電子計算機使用詐欺(芦屋署が捜査)
報じられていないこと 暗号資産の銘柄、使った取引所・ウォレットの名前、ウォレットの名義、10回の送金を誰が操作したか

出典:神戸新聞NEXT「芦屋の男性、仮想通貨8億2600万円相当だまし取られる」(2026年9月30日)をもとに当サイトで整理。2026年10月1日確認

9月の兵庫県内では、ほかにも暗号資産の被害が報じられている

地域・届出 被害額 名乗り・口実(見出し・冒頭で分かる範囲)
芦屋市(9月30日発表) 暗号資産 約8億2,600万円相当 愛知県警の警察官を名乗る男。「無実を証明するため資産をチェック」
加西市(9月17日届出) 暗号資産 2,200万円相当 警察官などを名乗る相手。「マネーロンダリングへの関与を調べる」
神戸市長田区(9月4日届出) 暗号資産 650万円相当 警視庁の警察官をかたる男。うその「詐欺の嫌疑」をかけられた

出典:神戸新聞NEXT(2026年9月30日・9月18日・9月7日)。加西・神戸の記事は会員限定のため、見出しと冒頭の段落で確認できた内容だけを載せています

数字で見るニセ警察詐欺:全国で7か月617億円

警察庁は2026年から、警察官をかたる詐欺を「ニセ警察詐欺」として独立した手口に分けて集計しています。2026年1〜7月のニセ警察詐欺は全国で5,422件、被害額は617.1億円で、前年同期より126.1億円(25.7%)増えました(暫定値)。2025年の1年間では1,005.0億円で、特殊詐欺の被害額全体の70.6%を占めています。

集計 件数 被害額
全国・2025年(令和7年「確定値」) 11,014件 1,005.0億円(特殊詐欺全体の70.6%)
全国・2026年1〜7月(暫定値) 5,422件(前年同期比 −6.4%) 617.1億円(前年同期比 +25.7%)
兵庫県・2026年1〜6月(暫定値) 282件(前年同期比 −3.1%) 約29.4億円(前年同期比 +71.1%)

出典:警察庁「ニセ警察詐欺に注意!」「令和8年7月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」、兵庫県警「令和8年上半期における特殊詐欺の情勢について」。2026年10月1日確認

件数は横ばいなのに被害額が増えているのは、1件あたりの被害が大きくなっているためです。兵庫県警は、2026年上半期のニセ警察詐欺について、被害者の中心が前年の20〜30代から60〜70代に変わり、50代以上では1件あたりの平均被害額が1,000万円を超えたとしています。最初の接触は99.6%が電話でした。また、ニセ警察詐欺に限らない特殊詐欺全体の被害金の渡し方では、現金の手渡しと暗号資産の増加が目立つとしています。

手口の流れ:電話 → 「あなたに容疑」 → ビデオ通話 → 「資産の確認」 → 暗号資産で送金

ニセ警察詐欺は、電話で「あなたが犯罪に関わっている」と不安にさせ、ビデオ通話で偽の警察手帳や逮捕状を見せて信じさせ、「無実の証明」「資金の調査」を口実に資産を差し出させる流れです。警察庁・兵庫県警・富山県警が公表した事例と、芦屋の報道をもとに、どこで気づけるかと合わせて並べます。

STEP 1 警察・電話会社・役所を名乗る電話がくる

「+」で始まる国際電話や知らない携帯番号のほか、実在する警察本部・警察署の番号を偽って表示させることもある。最初は電話会社や総務省を名乗り、途中で「警察官」に代わる形もある。

気づくポイント:警察は電話で「あなたが捜査対象」と伝えない

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STEP 2 「あなたの口座が犯罪に使われた」「逮捕状が出ている」

「逮捕した犯人があなた名義のカードを持っていた」「マネーロンダリングの容疑」など、身に覚えのない話で不安をあおる。

気づくポイント:身に覚えがない「容疑」の話が、いきなり電話でくる

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STEP 3 LINEなどに誘導され、ビデオ通話で「取り調べ」

制服姿の男が、画面越しに偽の警察手帳や、実名入りの偽の逮捕状を見せる。「捜査の内容は家族にも話すな」と口止めし、毎日の「定時連絡」を求めることもある。

気づくポイント:警察はLINEで連絡せず、ビデオ通話で取り調べをしない

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STEP 4 「無実を証明するため、資産を確認する」

ネットバンキングの口座を新しく作らせる、預金や証券を売らせる、取引所のアプリを入れて暗号資産を買わせる。富山県警が公表した事例では、「あなたの携帯で暗号資産を取引して、トランザクションIDが一致するか確かめる」と言われていた。

気づくポイント:警察が「身の潔白の証明」のためにネットバンキングの開設を指示したり、暗号資産を送らせたりすることはない

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STEP 5 ウォレットへ移させ、指定のアドレスへ送金

芦屋の事件では、暗号資産をウォレットに入れたあと、11日間で10回にわたり相手側のアドレスへ送金された。

ここで止まれば被害はゼロ。送ったあとは取り戻すのが極めて難しい

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STEP 6 「保釈金」「調査費」など、追加で求められる

「調査が終われば返す」と言いながら、別の名目で支払いが続く。芦屋の男性は、この段階で不審に思い友人に相談した。

「保釈金を払えば逮捕しない」は、兵庫県警が挙げる典型的な文句

手口の流れ:警察庁「ニセ警察詐欺に注意!」「ニセ警察官とのビデオ通話」、兵庫県警「ニセ警察詐欺に注意」、富山県警「犯罪情報(7月27日〜8月2日)」、神戸新聞(2026年9月30日)をもとに当サイト作成

なぜ暗号資産で送らせるのか

詐欺グループが暗号資産を選ぶのは、暗号資産の送金は多くの場合取り消せず、銀行振込のように口座を止めてお金を戻す仕組みが使えないからです。JVCEAも被害者向けのページで、暗号資産の送金は多くの場合取り消しできないと案内しています。銀行振込で使える「振り込め詐欺救済法」の返金の仕組みは、預金口座への振込が対象です(詳しくは副業の保証金詐欺の記事の「銀行振込と暗号資産の送金の違い」で比べています)。

国も対策を強めています。警察庁と金融庁は2026年8月6日、業界団体のJVCEAを通じて暗号資産交換業者に11項目の対策を求めました。「日本円の入金や暗号資産の購入の直後は、一定期間送金できないようにする」「送金先を事前に登録させ、登録から一定期間は送れないようにする」などが含まれます。コインチェックは9月15日から、新しく登録した送金先への送金に一定期間の制限をかけています(コインチェックの新規アドレス送金制限の解説)。

「すぐに送れない」と伝えたとき、相手が「別の取引所を使って」「自分で管理するウォレットに移して」と言ってきたら、送金の制限をくぐり抜けようとしているサインです。取引所から「送金先の相手は誰ですか」と確認の連絡が来たら、正直に答えてください。それが被害を止める最後の機会になります。

取引所が送金を止めたり送り先を確かめたりできるのは、金融庁に登録した交換業者として、本人確認や利用者の資産の分別管理を法律で求められ、金融庁・警察庁の要請にもとづく詐欺対策も進めているからです。自分の意思で暗号資産を持つなら、登録業者の口座を、自分で調べて自分で開いてください。たとえばOKJ(関東財務局長 第00020号)は、預かった暗号資産を100%コールドウォレットで分別管理していると公式ヘルプで説明しています(貸暗号資産を除く)。電話やLINEで「口座を作って」「この取引所を使って」と指示されたら、その時点で詐欺です。また、新しく口座を作っても、だまし取られた暗号資産が戻るわけではありません。

OKJの口座開設ページを開く(公式)

当サイトの紹介リンクからOKJに登録し、メールアドレスの登録から90日以内に2万円以上の取引(約定)をすると、2,000円分のビットコインがもらえます(OKJ公式、2026年10月時点)。当サイトはOKJと紹介提携しており、このリンクから登録があると報酬を受け取ることがあります。

本物の警察が絶対にしないこと

次のどれか1つでも当てはまれば、相手は本物の警察ではありません。警察庁・兵庫県警・愛知県警が公式に示している内容を1つの表にまとめました。

本物の警察がしないこと ニセ警察がよく言うこと
× 電話で「あなたが捜査対象になっている」と伝える 「あなたの口座が犯罪に使われた」「訴えが出ている」
× LINEなどのメッセージアプリ・SNSで連絡する 「担当の捜査員とLINEでつなぎます」
× 個人のスマホに突然ビデオ通話をかけ、取り調べをする 「出頭できないなら、ビデオ通話で取り調べる」
× 警察手帳や逮捕状の画像を送る・画面で見せる 「これがあなたの逮捕状です」
× 犯罪の収益を調べる名目で、お金や暗号資産を送らせる 「資産を一度移して調べる。終われば返す」
× 身の潔白の証明のために、ネットバンキングの開設などを指示する 「無実を証明するため、暗号資産を買って」
× メールや電話で、保釈金などのお金を求める 「保釈金を払えば逮捕しない」
× ビデオ通話で裸になることなど、わいせつな行為を求める 「身体の特徴を確認する」「常にビデオ通話をつないでおく」

出典:警察庁「ニセ警察詐欺に注意!」「警察に偽装した電話番号に注意!」「ニセ警察詐欺の特異な手口」、兵庫県警「ニセ警察詐欺に注意」、愛知県警「ニセ警察詐欺注意ポイント」。2026年10月1日確認

兵庫県警のニセ警察詐欺の注意ページ。警察はSNSで連絡しない、テレビ電話で取り調べをしないと書かれた部分
兵庫県警の公式ページでも「警察はSNSで連絡しない」「テレビ電話で取調べをしない」と明記されています(出典:兵庫県警「ニセ警察詐欺に注意」、2026年10月1日撮影)

着信の番号が本物の警察署でも、信じない

警察庁によると、犯人が実在する警察本部・警察署の代表番号を偽って表示させる手口が確認されています。愛知県警察本部の代表番号が表示された電話で「資金洗浄事件の容疑者になっている」と言われ、250万円を振り込んだ事例もあります。この被害者は、表示されていた番号に自分でかけ直して、詐欺だと分かりました。

兵庫県警は、お金の話や不審な点があれば、相手の「所属」「氏名」「内線番号」を聞いたうえで一度電話を切り、自分で調べた正しい番号にかけ直すよう呼びかけています。相手が教える番号には折り返さないでください。そこにかけると、また犯人につながります。

名前・住所を正確に言われても信じない:個人情報の流出が相次ぎ、ニセ警察の「信用させる材料」になっている

電話の相手が、あなたの名前や住所、生年月日まで正確に知っていても、本物の警察だという証拠にはなりません。NHKは2026年10月10日、「“詐欺師は名前と住所を正確に言ってきた” 情報流出リスクは」と題して、不正アクセスによる個人情報の流出が過去にないペースで相次ぎ、名前や住所、メールアドレスだけでなく運転免許証の画像まで流出していること、流出のあとに警察官を名乗る連絡が来た例があることを報じました。

たとえばカーシェアの「タイムズカー」では、運営会社の発表によると、約660万件のアカウントの情報(氏名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレス・運転免許情報など)が第三者に取得され、そのうち約160万件は運転免許証の画像などの本人確認書類まで漏えいしました。国民生活センターも、警察を名乗る電話の相談では相手が自分の氏名や住所を知っている場合があり、それが信用してしまう原因になっているとして、知っていても驚かず、簡単に信用しないよう呼びかけています。

個人情報の流出を知らせるメールや手紙を受け取った人は、次の4つを確かめてください。

  1. 「自分の情報を知っている=本物」と考えない:名前・住所・生年月日・免許証の中身は、流出した情報で知ることができます。警察を名乗る相手には、所属・氏名・内線番号を聞いて一度切り、自分で調べた警察署の番号か #9110 にかけ直します
  2. 流出したサービスと同じパスワードを、取引所で使っていないか確かめる:使い回していれば、取引所のパスワードを変え、2段階認証をSMSより認証アプリにしておきます
  3. 身に覚えのない本人確認・口座開設の通知が来たら、リンクを開かない:NHKは、警察庁が流出した免許証の情報がなりすましに悪用されるおそれを指摘していると伝えています。取引所や銀行から「口座開設」「本人確認」の連絡が届いても、メールやSMSのリンクからは開かず、自分で開いた公式アプリ・公式サイトの問い合わせ窓口で確かめます
  4. 流出元の会社を名乗る連絡にも注意する:タイムズカーの運営会社は、会社を装ったメール・SMS・電話に注意するよう呼びかけ、パスワードやクレジットカード情報を聞くことはないとしています。「おわびの返金」「補償の手続き」を口実にした連絡も、公式サイトで確かめてから動きます

どれだけ正確に個人情報を言い当てられても、「暗号資産を買って送って」「ウォレットに移して」と言われた時点で詐欺です。本物の警察が暗号資産を送らせることはありません。

出典:NHK「“詐欺師は名前と住所を正確に言ってきた” 情報流出リスクは」(2026年10月10日)、NHK「『タイムズカー』運転免許証の情報漏えい問題 免許試験場に再交付申請相次ぐも“被害防ぐ効果は限定的か”」(2026年10月8日)、パーク24「タイムズカーWebシステムへの不正アクセスに関する調査結果および今後の対応について(第2報)」(2026年9月28日)、同(第3報)(2026年9月29日)、国民生活センター「警察を名乗る電話に注意!-警察がLINEに誘導することはありません-」(2025年4月23日)(いずれも2026年10月11日確認)

警察だけでなく取引所を名乗る電話も:bitFlyerを名乗る詐欺電話の見分け方

国内の取引所bitFlyer(ビットフライヤー)は2026年10月2日、bitFlyerや社員をかたる不審な電話に注意するよう、公式Xで呼びかけました。「不正アクセスがあった」と不安にさせ、電話をつないだまま操作させる手口です。bitFlyerが挙げた手口は次の4つです。

  • 自動音声の電話から、オペレーターにつなぐ
  • 「不正アクセスがあった」などと言って、電話で操作をさせる
  • SMSやメールでURLを送り、そこからログインさせる
  • 個人情報やログイン情報を聞き出す、暗号資産を送らせる

bitFlyerは、電話やSMSでパスワードなどのログイン情報を聞くことも、暗号資産の送付(資産の移動)を頼むこともないとしています。こうした電話が来たら、言われた操作はせず、何も伝えずに切ってください。気になるときは、届いたURLではなく、自分で開いたbitFlyer公式サイトのお問い合わせ窓口から確認します(bitFlyer公式X、2026年10月2日10時)。名乗る取引所がbitFlyer以外でも、同じ手口と考えてください。送られてきたURLからログインした、パスワードや認証コードを伝えてしまった場合は、すぐに公式アプリか自分で開いた公式サイトからパスワードを変え、取引所に連絡してください。

bitFlyerは2026年2月3日にも、社員を名乗る詐欺電話について文書で注意を呼びかけています。その文書に書かれた手口と、bitFlyerが「しない」と明記していることを、見分け方としてまとめます。

bitFlyerを名乗る電話の見分け方(bitFlyer公式の注意喚起より)

こう言われたら詐欺の手口

  • 「アカウントに不正ログインがあった」「資産がハッキングの被害に遭っている」
  • 「資産保全のため」「安全な保管先へ移す必要がある」と、外部ウォレットを作らせる
  • 作らせたウォレットや、相手が指定するアドレスへ暗号資産を送らせる
  • 「口座を凍結する予定」「凍結されると資産を動かせなくなる」と急がせる

bitFlyerが電話・メール・SMSなどで頼まないこと

  • 外部ウォレットを作ること、外部ウォレットや指定のアドレスへ暗号資産を送ること
  • 暗証番号・パスワード・二段階認証コードを教えること

このどちらかに当てはまる連絡は、bitFlyerの社員を名乗っていても、何もせずにすぐ切ってください。bitFlyerは、電話で指示されてもその場で対応しないこと、送られてきたURLを開いたり添付ファイルを開いたりしないことを求めています。確かめたいときは、電話で言われた番号やURLは使わず、自分で開いたbitFlyer公式サイトか公式アプリの「お問い合わせ」窓口から連絡し、必要に応じて最寄りの警察署か#9110に相談します。bitFlyerの公式ドメインは「bitflyer.com」です。

メールやSMSのURLからログインさせる手口については、bitFlyerは、URLが「https://bitflyer.com/」から始まるかを確かめ、公式サイトはブックマークから開くよう案内しています。bitFlyerはフィッシング詐欺による不正出金の補てんはしないとしているので、ログイン情報を入れてしまった場合は、すぐにパスワードを変え、自分で開いた公式サイトの「フィッシング詐欺にご注意ください」のページに載っている不正利用の相談窓口に連絡してください。電話番号は、相手から教えられたものや検索結果の広告ではなく、公式サイトで確かめたものだけを使ってください。

出典:bitFlyer「bitFlyer社員を名乗る詐欺電話に関する注意喚起」(2026年2月3日、PDF)、bitFlyer「フィッシング詐欺にご注意ください」(いずれも2026年10月10日確認)

見分け方のチェックリスト:1つでも当てはまれば電話を切る

警察を名乗る相手からの連絡で、次のうち1つでも当てはまれば詐欺です。その場で電話やビデオ通話を切り、#9110か最寄りの警察署に相談してください。

ニセ警察を見分けるチェックリスト

  1. ☐ お金・暗号資産・金(ゴールド)を、送る・移す・渡す話が出た
    名目が「資産の確認」「資金の調査」「保釈金」「一時的に預かる」でも同じです。警察庁の集計では、金の延べ板(金地金)をだまし取る形も2025年に163件・58.2億円ありました。
  2. ☐ LINEなどのアプリに誘導された、ビデオ通話をかけてきた
    「警察」と「LINE」がそろったら詐欺を疑ってください(愛知県警)。
  3. ☐ 警察手帳・逮捕状・捜査書類の画像を見せられた
    実名入りの逮捕状でも偽物です。本物の警察は画像で送りません。
  4. ☐ 「誰にも言うな」「家族にも秘密」「定時連絡をしろ」と言われた
    考える時間と相談相手を奪うための口止めです。芦屋の男性は、友人に相談して被害に気づきました。
  5. ☐ ネットバンキングの口座開設や、取引所アプリの登録を指示された
    「暗号資産を買って、このアドレスに送って」「ウォレットに移して」は、捜査とは関係ありません。
  6. ☐ ウォレットの「復元フレーズ(シードフレーズ)」「秘密鍵」、取引所のパスワードや認証コードを聞かれた
    これを知った人は、あなたの資産を自由に動かせます。警察を含め、誰にも教える必要はありません。
  7. ☐ 「+」で始まる国際電話や、知らない番号からだった
    兵庫県警の上半期の集計では、被害・相談で分かった犯行用の電話番号の50.3%が国際電話でした。

電話が来たときの正しい動き方

  1. 相手の所属・名前を聞いてメモする(聞かなくてもかまいません)
  2. 「確認してかけ直します」と言って、電話・ビデオ通話を切る
  3. 自分で調べた警察署の代表番号か、#9110(警察相談専用電話)にかける。相手が教えた番号は使わない
  4. 「今から家に行く」「受け取りに行く」と言われているなど急ぐときは、110番

送ってしまったときにすぐやること

暗号資産を送ってしまったら、これ以上送らず、記録を保存し、警察と送金に使った取引所にすぐ連絡してください。取り戻せる可能性は高くありませんが、早く動くほど、取引所や警察が打てる手は増えます。

  1. これ以上送らない・やり取りをやめる
    「保釈金」「調査が終わったら返すための手数料」など、支払いが続くのがこの詐欺の特徴です。「あと1回払えば全額戻る」は、ほぼ確実に追加の被害になります。JVCEAも、返信や交渉はせず、これ以上やり取りしないよう案内しています。
  2. 警察に連絡する
    被害に気づいたら110番か最寄りの警察署へ。迷っている段階なら#9110でも相談できます。下の「残しておく記録」を持って行くと話が早く進みます。
  3. 送金に使った取引所のサポートに連絡する
    送金の取り消しは多くの場合できませんが、JVCEAは状況確認のため、すぐ取引所に連絡するよう案内しています。取引所が詐欺と分かれば、口座の取引制限などの対応をとることがあります。国内の登録業者を使っていた場合、警察から取引所に情報提供が求められることもあります。
  4. 残っている資産を守る
    ウォレットの復元フレーズや秘密鍵を相手に伝えた、画面を見せた、遠隔操作アプリを入れた場合は、そのウォレットは相手も操作できる状態と考えてください。残高が残っていれば、警察・取引所に伝えたうえで、新しく作ったウォレットや取引所の自分の口座へ移すことを相談してください。取引所やネットバンキングのパスワード・2段階認証も変えます。
  5. 「取り戻せます」という業者に注意する
    被害に遭った人を狙って、「暗号資産を追跡して回収する」とうたう業者が連絡してくることがあります。JVCEAは、回収や返金をうたう追加の請求は二次被害の可能性があるとしています。お金を払う前に、警察や公的な相談窓口に確認してください。

残しておく記録(消さない・ブロックで消さない)

記録 残し方
着信の記録 着信履歴の画面をスクリーンショット(日時と表示された番号が写るように)
LINEなどのやり取り 相手のアカウント名・ID、トーク画面、送られてきた手帳・逮捕状の画像を保存。トークを削除しない
送金の記録 送金の日時・銘柄・数量・送金先アドレス・取引ID(トランザクションID)。取引所の入出金履歴をダウンロードまたは画面保存
資産を換えた記録 預金の引き出し・振込、証券の売却、ネットバンキング口座の開設の明細
相手に渡した情報 身分証の画像、メールアドレス、復元フレーズなど、何を伝えたかをメモ
経過のメモ いつ、誰(名乗った所属・名前)から、何を言われ、何をしたかを日付順に

JVCEAは、事件性が認められると捜査が行われることがあり、その際は送金履歴などの証拠の保存が重要だとしています。

相談先の一覧

相談先 電話 どんなときに・受付時間
警察(緊急) 110 被害に気づいた、受け取りに来ると言われている、今まさに送金を迫られている
警察相談専用電話 #9110 本物の警察か確かめたい、詐欺かもしれない。平日8:30〜17:15(都道府県警察で異なる)
送金に使った暗号資産交換業者 各社のサポート窓口 送金してしまった、相手にパスワード・認証コードを伝えた
消費者ホットライン 188 最寄りの消費生活センターにつながる。平日・休日とも受付(時間は窓口で異なる)
金融庁 金融サービス利用者相談室 0570-016811
(IP電話 03-5251-6811)
暗号資産交換業者についての相談。平日10:00〜17:00

出典:警察庁・SOS47、JVCEA「被害に遭われた方へ」、金融庁「金融サービス利用者相談室」。2026年10月1日確認

仮想通貨詐欺を警察に相談するには?#9110・最寄りの警察署・サイバー犯罪相談窓口の使い分け

仮想通貨(暗号資産)の詐欺を警察に相談するときは、今まさに送金を迫られているなら110番、被害届を出すなら最寄りの警察署、詐欺かどうか相談したいなら#9110か、警察庁のオンライン窓口・都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口を使います。警察庁は、被害届を出すときは最寄りの警察署などに連絡するよう案内しています。

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窓口 使うとき 連絡のしかた
110番 今まさに送金を迫られている、現金や資産を受け取りに来ると言われている 110に電話する
最寄りの警察署 暗号資産を送ってしまい、被害届を出したい 警察署の場所と電話番号は、警察庁の「都道府県警察の連絡先、警察署一覧」から各県警の警察署一覧を開いて調べる。行く前に電話で伝えておくと話が早い
警察相談専用電話 #9110 被害かどうか分からない、本物の警察か確かめたい、どこに相談すればいいか知りたい 全国共通の番号。かけた地域の都道府県警察本部の相談窓口につながる。携帯電話からもかけられる。受付は平日の日中が基本で、時間は都道府県警察で異なる
警察庁のオンライン受付窓口(サイバー事案の通報・相談・情報提供) 詐欺サイト・SNSのアカウント・送金先の情報など、ネットでの被害を文章と画像で伝えたい e-Gov電子申請から送る全国共通の窓口。住んでいる都道府県の警察本部か警察署を選ぶと、内容がそこへ届く。ファイルも付けられる
都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口 ネットの詐欺を、住んでいる県の担当に電話などで相談したい 警察庁の「都道府県警察の連絡先、警察署一覧」に、各県警の相談窓口へのリンクがある

出典:警察庁「サイバー事案に関する相談窓口」、警察庁「都道府県警察の連絡先、警察署一覧」、長野県警察「警察の相談ダイヤル#9110」(#9110の説明の例)。2026年10月9日確認

警察に相談するときは、相手から教えられた番号ではなく、自分で調べた番号(110・#9110・警察署の代表番号)にかけてください。ニセ警察の詐欺では、相手が「この番号に折り返して」と本物らしい番号を伝えてくることがあります。相談に行くときは、上の「残しておく記録」の表にある着信の記録・やり取り・送金の記録を持って行くと、話が早く進みます。

警察に届け出ても、送ってしまった暗号資産が戻るとは限りません(このあとのよくある質問「送ってしまった暗号資産は戻りますか?」)。それでも、届け出た記録は捜査や取引所の口座の凍結につながることがあるため、気づいた日のうちに相談してください。

家族ができること:「警察から電話が来たら、まず家族に」

ニセ警察詐欺は「誰にも言うな」と口止めするため、家族が先に手口を共有しておくことが一番の対策です。兵庫県警によると、2026年上半期に親族などの声かけで被害を水際で止めた件数は1,028件ありました。

対策 やり方
家族の決まりを作る 「警察・役所・電話会社から『お金』の話が出たら、払う前に必ず家族に電話する」と決めておく。口止めされても話してよいと伝えておく
国際電話を止める 固定電話は「国際電話不取扱受付センター」(0120-210-364)で国際電話の発着信を無料で止められる。携帯電話は着信を止められるアプリを使う
番号表示・録音 NTT西日本は、70歳以上(または70歳以上と同居)の契約者向けに、ナンバー・ディスプレイとナンバー・リクエストを無料にしている(特殊詐欺対策ダイヤル 0120-931-965)。自動で警告・録音する電話機も有効
詐欺対策アプリ 警察庁推奨の詐欺対策アプリをスマホに入れる(警察庁・SOS47のページから選べる)
変化に気づく 急にネットバンキングや取引所のアプリを入れた、株や定期預金を解約した、スマホを手放さず誰かと毎日連絡している、は危険なサイン

出典:兵庫県警「ニセ警察詐欺に注意」「令和8年上半期における特殊詐欺の情勢について」、警察庁「警察に偽装した電話番号に注意!」。2026年10月1日確認

若い世代も他人事ではありません。愛知県警によると、愛知県内の2025年のニセ警察詐欺の被害者は20〜50代が約7割で、最初の接触は携帯電話が約7割でした。親が子に、子が親に、同じ手口を伝えておいてください。

よくある質問

Q. 警察から「あなたの口座が犯罪に使われている」と電話がありました。本物ですか?

A. 本物の警察は、電話で「あなたが捜査対象になっている」とは伝えません。警察庁は、こうした電話は詐欺だとしています。電話を切り、自分で調べた警察署の番号か#9110にかけて確かめてください。

Q. 着信に表示された番号が、本物の警察署の番号でした。それでも詐欺ですか?

A. 詐欺の可能性があります。警察庁は、実在する警察本部・警察署の番号を偽って表示させる手口を確認しています。一度切って、その番号に自分でかけ直すと確かめられます。

Q. 電話の相手が、私の名前・住所・生年月日を正確に知っていました。本物の警察ですか?

A. それだけでは本物とは言えません。2026年9〜10月は、カーシェアの「タイムズカー」(約660万件、うち運転免許証の画像など約160万件)をはじめ、個人情報の流出が相次いでいます。国民生活センターも、相手が氏名や住所を知っていることが信用してしまう原因になっているとしています。所属・氏名・内線番号を聞いて電話を切り、自分で調べた警察署の番号か #9110 にかけ直してください。「暗号資産を送って」と言われたら、その時点で詐欺です。

Q. ビデオ通話で警察手帳と、自分の名前が入った逮捕状を見せられました。

A. どちらも偽物です。警察は個人のスマホに突然ビデオ通話をかけず、警察手帳や逮捕状の画像を見せません。通話を切り、画面の記録を残して警察に相談してください。

Q. 「無実を証明するため、暗号資産を買って送って」と言われました。

A. 詐欺です。愛知県警は、警察官が犯罪の収益を調べる名目で暗号資産やお金を送らせることは絶対にないとしています。買う前・送る前なら被害はありません。すぐに#9110か警察署に相談してください。

Q. ニセ警察が名乗る名前や所属は決まっていますか?

A. 決まっていません。芦屋の事件では「愛知県警のミウラ」、神戸の事件では「警視庁」、富山県警の事例では「東京中央警察署」「東京地方検察庁」などが名乗られました。名前で本物かどうかは判断できないので、名乗りに関係なく、お金の話が出たら電話を切って確かめてください。

Q. 送ってしまった暗号資産は戻りますか?

A. 戻る可能性は低いと考えてください。暗号資産の送金は多くの場合取り消せず、銀行振込で使える振り込め詐欺救済法の返金の仕組みも使えません。それでも、警察への届け出と記録の保存は必ずしてください。捜査で犯人や資産が見つかったときに、被害者として手続きできるようにするためです。

Q. ウォレットの復元フレーズ(シードフレーズ)を教えてしまいました。

A. そのウォレットは、相手も中身を動かせる状態です。残高が残っている場合は、すぐ警察と取引所に伝え、新しいウォレットや取引所の自分の口座への移動を相談してください。今後、そのウォレットには入金しないでください。

Q. 取引所から「送金先の相手は誰ですか」と確認の電話が来ました。

A. 正直に答えてください。2026年8月の警察庁・金融庁の要請を受けて、取引所は詐欺が疑われる送金の確認や制限を強めています。犯人から「取引所には投資だと言え」と指示されていたら、それ自体が詐欺の証拠です。ただし、取引所を名乗る偽の電話もあります(bitFlyerが2026年10月2日に注意喚起)。本物の取引所は、電話でパスワードや認証コードを聞いたり、暗号資産をほかの場所へ送るよう頼んだりしません。そう言われたら一度切り、自分で開いた公式サイトの問い合わせ窓口から確認してください。

まとめ:警察が「暗号資産を送って」と言うことは絶対にない

まとめ(2026年10月1日時点)

  • 2026年9月30日、芦屋署は、芦屋市の男性が警察官を名乗る男に暗号資産約8億2,600万円相当をだまし取られたと発表した。9月には加西市(2,200万円相当)、神戸市(650万円相当)でも、警察官を名乗る相手による暗号資産の被害が報じられた
  • ニセ警察詐欺は全国で2026年1〜7月に617.1億円(前年同期比+25.7%)。本物の警察は、LINE・ビデオ通話で取り調べをせず、手帳や逮捕状の画像を送らず、暗号資産やお金を送らせない
  • 迷ったら電話を切り、自分で調べた警察署の番号か#9110へ。送ってしまったら、これ以上送らない → 記録を保存 → 110番・警察署 → 取引所に連絡。「回収できる」業者には注意

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出典(一次情報)

本記事のデータは2026年10月1日時点です(bitFlyerを名乗る電話の見分け方は10月10日、個人情報の流出を使う手口は10月11日に追記)。報道・公的機関の発表をもとにしており、個別の事件について当サイトが独自に取材したものではありません。

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