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Tangem Payとは?日本で使える?手数料・還元率1〜2%と作り方、円払いで損しない条件【2026年10月最新】

Tangemのカード型ウォレットとスマホのタッチ決済で、ステーブルコインを日常の買い物に使うイメージのイラスト 仮想通貨カード

この記事の結論(2026年10月9日時点)

Tangem Pay(タンジェムペイ)は、日本居住者も申し込めるVisaのカードです。提供会社Paeraの規約の「発行できる居住国」に日本が入っています。Tangemのアプリで本人確認をすると、無料のバーチャルカードがすぐ出て、Apple Pay・Google Payで使えます。

ただし、カードは米ドル建てなので、日本で円で払うと為替手数料1.5%がかかります。無料のBasicの還元は1%(1回30ドル以上の支払いだけ)なので、円払いでは差し引き約0.5%のマイナスです。月額29.99ドルのPlus(還元2%)は、月4,500ドル(約70.7万円)以上使って月額が無料になるときだけプラスになります。

Tangemのハードウェアウォレットは必須ではなく、無料のモバイルウォレットでも作れます。円払いで手元に残る額で選びたい人は、仮想通貨クレジットカード比較のシミュレーションと見比べてください。

「Tangem Payは日本で使えるの?」「公式の対象国の説明に日本が書いていないけど大丈夫?」「還元はあるけど、手数料を引くと得なの?」——Tangemのカード型ウォレットを持っている人や、Xの「#TangemPay決済体験」の投稿で知った人は、こうした疑問を持つはずです。

この記事では、Tangem公式のTangem Payページ・ヘルプ・ブログと、カードを提供するPaera(ペラ)社の規約集を2026年10月1日に確認し、日本で使えるかの根拠・手数料・還元・円払いの損得・作り方・チャージの方法・注意点を整理しました。ほかのカードと比べて選びたい人は、仮想通貨クレジットカード比較も参考にしてください。

※この記事にアフィリエイトリンクはありません。Tangem・Paeraとの提携もありません。

Tangem Payとは?Tangemのウォレットアプリで作るVisaカード

Tangem Payとは、スイスのTangem社のウォレットアプリの中で申し込める、ステーブルコイン(USDC・USDT)で支払うVisaのカードです。アプリで本人確認をするとバーチャルカードが発行され、Visaが使えるお店やネットショップで使えます(Tangem公式のTangem Payページ)。

前もってカードの残高にUSDC・USDTを入れておき、その範囲で払う仕組みです。規約上は、入れたUSDC・USDTを担保にしたクレジットカードの形ですが、使える額は担保と同じ額までで、普通のクレジットカードのような後払いの枠はありません(Tangem Pay Spend Card Terms)。

まず、Tangem Payの主な条件を1つの表にまとめます。

項目 Tangem Pay(2026年10月1日時点)
カードの種類 Visa(チャージした分だけ使える)。まずバーチャルカード、実物(プラスチック)カードはアプリから注文
日本で申し込めるか 申し込める(Paeraの規約ANNEX Iの「発行できる居住国」にJapan)
プラン Basic 無料/Plus 月29.99ドル(月4,500ドル以上の利用で無料)/Prestige 月額83ドル相当(年一括999ドル払い、近日公開)
還元 Basic 1%(月100ドルまで)/Plus 2%(月300ドルまで)。1回30ドル以上の支払いだけが対象。USDCで受け取り
円で払うときの手数料 Visaの為替レート+1.5%(カード規約)
チャージできる通貨 USDC・USDT(Polygon・Base・Arbitrum One・BNB Smart Chain)
スマホ決済 Apple Pay・Google Pay対応
必要なもの Tangemのウォレット(ハードウェアかモバイル)、身分証、18歳以上
提供・発行 提供はPaera LLC(米国)。カード規約(契約書)上の発行会社はThird National。Tangem公式は「Rain(Visaのプリンシパルメンバー)が発行」と案内
紹介プログラム Tangem Pay自体の紹介制度は公式に見当たらない(初回利用のウェルカム還元は「近日公開」)

出典:Tangem公式「Tangem Pay」ページ(日本語)、Tangemヘルプ「Tangem Pay」各ページ、Paera「Tangem Pay Legal, Terms, and Policies」。2026年10月1日確認

Tangem PayとTangemウォレットは何が違う?

Tangemウォレットは自分で鍵を管理するウォレットで、Tangem Payはそのアプリの中にある別の「支払い用のアカウント」です。2つは同じアプリで動きますが、運営している会社も、必要な手続きも違います。

項目 Tangemウォレット Tangem Pay
役割 暗号資産をしまっておく財布 お店で払うためのカードと残高
運営 Tangem AG(スイス) Paera LLC(米国)。Tangem AGはカード事業を運営しない
本人確認(KYC) 不要 必要(Sumsubで身分証など)
資産のある場所 自分のウォレット 自分が管理するスマートコントラクトのアカウント(ブロックチェーン上)。Tangem AGもPaeraも預からないと公式は説明
使えるのは 送金・スワップ・保管 カードの残高に移した分だけ

メインの資産はウォレットに置いたまま、使う分だけをTangem Payの残高に移す、という使い分けです。Tangem Payの本人確認は、ウォレットの資産や取引履歴には影響しないと公式ヘルプは説明しています。

なお、Tangem PayはTangemのウォレットとしかつながりません。LedgerやMetaMaskなど、ほかのウォレットにはつなげません(ヘルプ「What is Tangem Pay」)。

Tangem Payは日本で使える?公式の発行国一覧に日本がある

Tangem Payは日本居住者も申し込めます。カードを提供するPaera社の規約集にある「ANNEX I(制限事項)」の「発行できる居住国(Can issue to residents of the following countries)」に、Japanが入っています(2026年10月1日確認)。

Tangem Payの規約ANNEX Iの発行できる居住国の一覧。Argentinaなどに続き、Japanが赤枠で囲まれている
Tangem Payを発行できる居住国の一覧に「Japan」がある(赤枠)。出典:Paera「Tangem Pay」規約集 ANNEX I(2026年10月1日取得)

一方で、Tangem公式ヘルプの「Tangem Payは自分の国で使える?」の答えは、「米国と、中南米・アジア太平洋・中東・アフリカの一部の国。対象かどうかはアプリで居住国を入れて確認してほしい」という書き方で、国名は出てきません。日本の名前が無いので不安になる人がいますが、ヘルプが「すべての規約はここ」と案内しているPaeraの規約集には、日本がはっきり書かれています。

日本向けの動きも、公式の発信で確認できます。

  • 日本公式アカウント(@tangem_japan):2026年9月14日〜10月11日に「TangemPay決済体験投稿キャンペーン」を毎週開催。当選発表の投稿では「まだ使ったことがない方も、この機会に有効化して」と呼びかけている
  • 日本総代理店のプレスリリース:株式会社FORTUNEが2026年4月4日に「Tangemが日本でTangem Payの提供を開始」と発表(ベストカレンダーの掲載で確認)
  • 海外の報道:Cointelegraph(2025年11月5日)は、最初の提供地域38の国・地域の例として日本を挙げている
  • アプリ:Tangemのアプリは日本のApp Store(日本語に対応)とGoogle Playで入手できる

日本国内のコンビニやカフェ、スーパー、Amazon、タッチ決済に対応した地下鉄の改札で使った、という利用者の投稿も、キャンペーンのハッシュタグで多く見られます。

申し込むときは、アプリの居住国の選択で「日本」が選べるかを最初に確認してください。対象外の地域の場合は、本人確認の段階で断られるとヘルプに書かれています。

日本で申し込めない人は?

ANNEX Iの「発行できない居住国」は、ロシア・ベラルーシ・ベネズエラ・キューバ・イラン・シリア・北朝鮮・ウクライナ・トルコ・イスラエル・中国・インド・ベトナム・ネパール・イラク・ミャンマー・ニカラグア・スリランカです。日本に住んでいても、これらの国の居住者として扱われる場合は申し込めない可能性があります。また、シリア・イラン・キューバ・北朝鮮・ロシア・ウクライナ・ベネズエラでは、旅行中でもカードが使えません。

日本の登録や金融庁の警告は?

Tangem・Paeraは、日本の暗号資産交換業などの登録を受けていません。2026年10月1日に確認した金融庁の「無登録で暗号資産交換業を行う者」「無登録で金融商品取引業を行う者」の一覧に、TangemとPaeraの名前はありませんでした。日本の利用者保護の仕組みは使えないので、カードの残高には使う分だけを入れてください。

Tangem Payの手数料は?円で払うと為替1.5%

Tangem Payの年会費と1回ごとの決済手数料は無料ですが、米ドル以外の通貨で払うと「Visaの為替レート+1.5%」がかかります。米国外の居住者向けのカード規約(Tangem Pay Spend Card Terms、2026年9月7日発効)の手数料表に書かれています。

Tangem Payのカード規約の手数料表。外国為替の欄に「Visa Exchange Rate+1.5%」と書かれ、赤枠で囲まれている
米ドル以外の通貨(円を含む)で払うと、Visaのレートに1.5%が上乗せされる(赤枠)。出典:Tangem Pay Spend Card Terms(2026年9月7日発効、10月1日取得)

大事なのは、Tangem Payのカードは米ドル建てなので、日本のお店で円で払っても「米ドル以外の通貨での支払い」になることです。コンビニで1,000円払うと、Visaのレートで米ドルに直した額に1.5%(約15円)が上乗せされます。

手数料 金額(2026年10月1日時点)
年会費・月額 Basic 0ドル/Plus 月29.99ドル(約4,708円。月4,500ドル以上の利用、またはYield Modeに6.5万ドル以上で無料)
円など米ドル以外での支払い Visaの為替レート+1.5%
米ドルでの支払い 為替の上乗せなし
1枚目のバーチャルカード 0ドル
2枚目以降のバーチャルカード 1枚5ドル(Basicは3枚まで、Plusは5枚まで)
実物カードの送料 Basic:ヘルプでは15.63〜63.45ドル(米国外)、規約では14.53〜82.10ドル/Plus:1枚目は無料
ATMでの引き出し Basic 4%・Plus 2%(非接触ATMのみ。下の注意を参照)
チャージ Tangemの手数料なし(送金のネットワーク手数料は別)
利用の異議申し立て 30ドル(規約)
支払いが遅れたときなど(規約) 延滞 最大40ドル、担保の清算 最大35ドル(残高の範囲で使っていれば通常はかからない)

出典:Tangem Pay Spend Card Terms(Paera)、Tangemヘルプ「Funding, Withdrawals & Fees」「Card Setup & Limits」「Tiers」。2026年10月1日確認。円換算は1ドル=157円

なお、Tangemのブログ「Tangem Pay Tiers Explained」(2026年8月6日)の2段階プランの表には為替1%と書かれ、還元のお知らせには「Plusは取引手数料ゼロ」とあります。ただ、為替の上乗せが無くなるとはどこにも書かれておらず、最新のカード規約(9月7日発効)は全プランで1.5%です。この記事は規約の1.5%で計算しています。最初に少額を払い、アプリの明細で実際の円換算の額を確かめておくと安心です。

ATMで現金は引き出せる?

ATMでの引き出しは、公式の中で書き方が分かれているので、当てにしないでください。ヘルプの手数料のページには「非接触(タッチ)対応のATMで引き出せる。1回250ドルまで、24時間に3回。2026年3月10日以降に発行したカードだけ」とあります。一方、同じヘルプの利用上限の表の下には「ATMでの引き出しはまだ使えない」、規約のANNEX Iにも「ATMは制限の対象」と書かれています。

日本のATMで使えるかどうかも、公式には書かれていません。2026年10月7日に発表された実物(プラスチック)カードは「ATMでの引き出しにも使える」と案内されていますが、ヘルプと規約の表記は10月9日時点でも分かれたままです。現金が必要な人は、ほかの方法を用意しておくのが安全です。

実物カードは日本に届く?

実物(プラスチック)カードは、アプリのTangem Payの画面で「+」→「Plastic」から注文します。配送先は本人確認をした国の中だけで、住所はローマ字(英数字)で入力します(ヘルプ「Card Setup & Limits」)。2026年10月7日、Tangemは初の実物Visaカード「Early Birds Edition」(白いカード、Basic・Plus対象、先着5,000人)を発表しました。報道(KuCoin News、2026年10月7日)では「発送できない国・地域が約20ある(中国・ロシア・北朝鮮・パレスチナなど)」とされていますが、日本の名前は挙がっていません。日本へ配送できるかは公式に国名の記載がないため、注文画面で配送国・送料・届く日数が表示されるかを確認してください。注文の確定後はキャンセルできません。

お店ではApple Pay・Google Payのタッチ決済で払えるので、実物カードが無くても日常の支払いには困りません。

還元率と上限は?Basic 1%・Plus 2%(1回30ドル以上)

Tangem Payの還元は、Basicが1%(月100ドルまで)、Plusが2%(月300ドルまで)で、USDCで受け取れます。還元は2026年9月16日に始まりました(Tangem公式ブログ「Tangem Payキャッシュバック開始」)。

Tangem公式サイトのTangem Payのプラン比較表。キャッシュバック1%・2%・4%、月間キャッシュバック上限100ドル・300ドル・1,000ドル
左からBasic・Plus・Prestige。Plusの月の還元の上限は300ドル(赤枠の行)。出典:Tangem公式「Tangem Pay」ページ(日本語、2026年10月1日時点の表示)
項目 Basic Plus Prestige(近日)
料金 無料 月29.99ドル(条件で無料) 年999ドル
還元率 1% 2% 4%
月の還元の上限 100ドル(1万ドル分の利用まで) 300ドル(1.5万ドル分まで) 1,000ドル
Visaの種類 Platinum Signature Infinite
1日の利用上限 1万ドル 5万ドル 10万ドル
カードの枚数 3枚まで 5枚まで 10枚まで
そのほか — Visa Signatureの購入保護・延長保証・ホテル特典、空港ラウンジ年2回(近日)など 空港ラウンジ年8回など

出典:Tangem公式「Tangem Pay」ページ(日本語)、ヘルプ「Tiers」、ブログ「Tangem Payキャッシュバック開始」(2026年9月16日)。2026年10月1日確認

還元には、次の3つの条件があります。なお2026年9月28日〜11月30日は、休眠カード向けの上乗せ還元(タクシー・フードデリバリー10%=上限15ドル、Netflix・ChatGPT・Claudeなどのサブスク50%=上限15ドル)が自動で適用されます。対象は「2026年9月1日より前に発行」かつ「9月25日時点で累計の完了決済が3回以下」のカードだけで、新しく作る人は対象外です。

  1. 1回30ドル(約4,710円)以上の支払いだけが対象:30ドル未満の支払いは還元されません。コンビニやカフェの少額の支払いは、為替1.5%だけがかかって還元はゼロです
  2. 受け取りは翌月2〜5日:還元はひと月分(その月の最終日23:59 GMTまでに確定した支払い)がまとめて、翌月2〜5日にPolygonのUSDCでTangem Payの残高に入ります(ヘルプ「Spending & Transactions」)。使ってすぐには入りません。アプリの「キャッシュバック」画面で、今月の額と入金予定日を確認できます
  3. 対象外のお店がある:加盟店の業種(MCC)で除外があります。下の表を参照してください

還元の対象外になるお店は?

Tangem公式の「還元の対象外の業種」一覧には、日本の生活でよく使う支払いも入っています。主なものは次のとおりです。

対象外の業種 身近な例
通信(4812・4814・4816) 携帯電話・インターネットの料金
公共料金(4900) 電気・ガス・水道
駐車場(7523) コインパーキング・駐車場
ゲームのデジタル商品(5816) ゲーム内の課金
学校・教育(8211〜8299) 学費・通信講座
そのほか 送金・ATM・ギャンブル・宝飾品と時計・寄付 など

出典:Tangem「Excluded categories without cashback」(tangem-pay-cashback-excluded-mccs.pdf)。2026年10月1日確認。業種の番号は、アプリの取引履歴の詳細で確認できます

地域による除外は、還元規約(Appendix A)ではEU加盟国27か国の店頭払いだけが対象で(公式ブログはEU・英国と説明)、日本についての除外は書かれていません。

Plusの上限は300ドル?500ドル?

2026年10月1日時点のPlusの月の還元の上限は300ドルです。ヘルプ「Tiers」、日本語のTangem Payページ、還元のお知らせ(日本語・英語)がすべて300ドルです。

500ドルと書かれているのは、ブログ「Tangem Pay Tiers Explained」のうち、Prestigeを含めた3段階プランの表だけです(同じ記事の2段階の表は300ドル)。Prestigeが始まったときに変わる可能性はありますが、今の条件として500ドルとは書かないほうが正確です。

円払いで得か損か?月の利用額別シミュレーション

日本で円で払う場合、Basicは利用額のおよそ0.5%のマイナス、Plusは月4,500ドル(約70.7万円)以上使ったときだけプラスになります。還元(1%か2%)より、為替の上乗せ(1.5%)のほうが大きい、または同じくらいだからです。

次の表は、すべて1回30ドル以上の円払いとして、還元から為替手数料とPlusの月額を引いた「手元に残る額」です。

月の円払い Basic(還元1%−為替1.5%) Plus(還元2%−為替1.5%−月額)
3万円 300円−450円=−150円 600円−450円−4,708円=−4,558円
10万円 1,000円−1,500円=−500円 2,000円−1,500円−4,708円=−4,208円
30万円 3,000円−4,500円=−1,500円 6,000円−4,500円−4,708円=−3,208円
75万円(約4,777ドル) 7,500円−11,250円=−3,750円 15,000円−11,250円−0円(月額無料)=+3,750円

1ドル=157円で計算。Plusの月額29.99ドル=約4,708円。Visaの為替レートそのものと市場のレートの差、チャージのネットワーク手数料は含まない。30ドル未満の支払いが混ざると、その分は還元がなく、さらにマイナスが増える

表から分かることは、次の3つです。

  • 円払いの「還元目当て」には向かない:Basicでは、使うほど少しずつマイナスが増えます。月10万円で年6,000円ほどです
  • Plusは月70.7万円以上使う人向け:月4,500ドルに届かない月は月額約4,708円がかかり、大きなマイナスになります
  • 米ドルで払うとプラスになる:米ドル建てのネットのサービスや米国への旅行など、米ドルで払うときは為替の上乗せがないため、Basicでも1%がそのまま残ります。たとえば月300ドル(1回30ドル以上)を米ドルで払うと、還元は3ドル(約471円)です

Tangem Payの強みは、還元率より「メインの資産を自分のウォレットに置いたまま、使う分だけをカードに回せる」ことにあります。円払いで手元に多く残るカードを選びたい人は、ほかのカードと同じ条件で比べてから決めてください。

Tangemのハードウェアウォレットは必要?

Tangem Payは、Tangemのハードウェアウォレット(カード型・リング型)が無くても、無料のモバイルウォレットで作れます。公式ヘルプは「ハードウェアでもモバイルでもよい。ただし鍵をオフラインに置けるハードウェアを勧める」と説明しています。

項目 モバイルウォレット ハードウェア(カード型・リング型)
費用 無料(アプリだけ) 公式ストアで54.90ドル・69.90ドル(送料・関税別)、日本の正規代理店で11,000〜12,800円(2枚・3枚組、買い方の違い)
Tangem Payを作れるか 作れる 作れる
鍵の置き場所 スマホの中 カードのチップの中(オフライン)
カード残高へ移すとき アプリで承認 カード(リング)をスマホにかざして承認
お店で払うとき スマホのタッチ決済だけ スマホのタッチ決済だけ(ハードウェアは不要)

出典:Tangemヘルプ「Getting Started & KYC」「Spending & Transactions」、Tangem日本正規代理店(tangem-wallet.net)の販売ページ。2026年10月1日確認

お店で払うときにハードウェアをかざす必要はありません。ヘルプにも「Apple Pay・Google Payに追加すれば、支払いの場にTangemのカードは要らない」とあります。

注意したいのは、Tangem Payにつなげるウォレットは1つだけで、登録後に変えられないことです。つないだウォレットにアクセスできなくなると、Tangem Payのアカウントと残高にもアクセスできなくなります。モバイルウォレットで始めて、あとでハードウェアに移すことはでき、その場合もアカウントはそのまま使えます(アドレスが変わらないため)。

Tangemのウォレットはどこで買う?公式ストアと日本の正規代理店の違い

Tangemのカード型ウォレットは、スイスのTangem AGの公式ストア(tangem.com)から日本へ直接送ってもらうか、日本の正規代理店(株式会社FORTUNE)から国内発送で買えます。どちらもメーカーが認めた買い方です。フリマ・オークション・中古は、誰かが先に触った端末かもしれないので避けてください(理由はLedgerの改ざん端末の記事)。

なお、Tangem Payのカードを作るだけなら、ハードウェアは買わなくても無料のモバイルウォレットで作れます(上の表)。ハードウェアは、鍵をスマホの外に置きたい人向けです。

項目 Tangem公式ストア(tangem.com) 日本の正規代理店(tangem-wallet.net)
価格(2枚組・3枚組) 54.90ドル・69.90ドル(米ドル払い) 11,000〜12,800円(日本円払い)
紹介コードの10%引き ○ tangem.comで買うときに使える × 対象外(tangem.comでの購入が対象)
送料・届くまで 日本は標準配送7.99ドル・5〜15営業日(100ドル以上の注文は無料) 国内から発送
関税・消費税 価格に含まれない。到着時に払う場合がある 自分で輸入する形にならない
日本語の案内 日本語のサイト・ヘルプあり 日本語マニュアル付き

出典:Tangem公式ストアの価格ページ、Tangem公式の国別の配送料金(Japanの行)、Tangem公式ヘルプ「紹介プログラム」、日本正規代理店の販売ページ。2026年10月18日確認

公式ストアで紹介の10%引きを使うといくら?(Coin Map試算):2枚組は49.41ドル+送料7.99ドル=57.40ドル(約9,070円)、3枚組は62.91ドル+送料7.99ドル=70.90ドル(約11,204円)です。前提は、2026年10月18日の公式ストアの表示価格に10%引きを当て、1ドル=158.02円(ECBの基準レート、10月16日分、10月18日23時39分取得)で換算したものです。カード会社の為替手数料と、到着時の関税・消費税は含みません。

日本の税関では、課税価格の合計額が1万円以下の物品は関税・消費税が免税です(税関のカスタムスアンサー1006、2026年10月18日確認)。個人で使うための輸入は、海外の小売価格×0.6が課税価格になる(税関のカスタムスアンサー1405、2026年10月18日確認)ため、3枚組でも課税価格は1万円以下になる見込みです(Coin Map試算:62.91ドル×0.6≒37.75ドル≒約5,965円、為替は上と同じ)。最終的な判断は税関が行い、1万円を超えると受け取るときに支払いを求められることがあります。公式ストアでは時期によってセールのコードも出ています。紹介の10%と重ねられるかは公式に書かれていないので、支払いの前に注文画面の合計額で確かめてください。

Tangem公式ヘルプの紹介プログラムのページ。紹介した友人がTangemウォレットを10%割引で購入できるという説明が赤枠で囲まれている
紹介コードで買うとTangemウォレットが10%引きになる、という公式の説明(赤枠)。出典:Tangem公式ヘルプ「紹介プログラム」(2026年10月18日取得)

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Tangem Payの作り方:アプリで本人確認してカード発行まで

Tangem Payは、Tangemのアプリで地域を選び、規約に同意して本人確認をするだけで作れます。承認されると、バーチャルカードが自動で発行されます。

  1. Tangemのアプリを入れる:App Store・Google Playで「Tangem」を入れ、ウォレットを作る(ハードウェアならカードをかざして設定。モバイルウォレットならアプリだけで作成)。Tangem Payにつなぐウォレットを、ここで決めておきます
  2. Tangem Payの申し込みを始める:ウォレットの画面のTangem Payのバナーをタップするか、設定の「Get Tangem Pay」をタップ
  3. 地域を選ぶ:「US」か「international」を選ぶ。日本に住んでいる人はinternationalを選び、居住国に日本が出るか確認
  4. 規約に同意する:Tangem Payの規約(Paera)と、発行会社の規約に同意
  5. 本人確認(KYC)をする:本人確認の会社Sumsubの画面で、電話番号とメールアドレスをワンタイムコードで確認し、身分証(パスポート・運転免許証などの政府発行の身分証)を撮影
  6. プランを選ぶ:BasicかPlusを選ぶ。Plusを選ぶと、残高に29.99ドルが入ってから料金が引かれ、Signatureカードが出る
  7. カードが発行される:多くは本人確認の完了から5分以内、まれに48時間かかる。カード番号・有効期限・セキュリティコードは、カードのアイコン→「Details」で見られる

出典:Tangemヘルプ「Getting Started & KYC」「Card Setup & Limits」「Tiers」。2026年10月1日確認

本人確認でうまくいかないときは?

本人確認の問い合わせ先は、Tangemではなく提供会社Paeraのサポート(support@paera.com)です。Tangemのサポートは本人確認の状況や却下の理由を見られません(ヘルプ)。

  • VPNを使っていないのに「Using a VPN?」と出る:Wi-Fiを切ってモバイル回線にしてから続ける
  • 認証コードが届かない:迷惑メールフォルダと、入力した電話番号・メールを確認する
  • 48時間たっても「Issuing your card」のまま:support@paera.com に連絡する
  • 却下された:同じ本人で登録し直すと自動で却下されるため、先にsupport@paera.comに問い合わせる。却下されても、Tangemウォレットの資産には影響しない

チャージと使い方:対応通貨・ネットワークとApple Pay

Tangem Payにチャージできるのは、USDCとUSDTの2つだけで、ネットワークはPolygon・Base・Arbitrum One・BNB Smart Chainの4つです。2026年9月18日に、PolygonのUSDCだけだったところから広がりました(@tangem_japan、ヘルプ「Funding, Withdrawals & Fees」)。

Tangemヘルプの「Which tokens are supported?」。USDCとUSDTをPolygon・Base・Arbitrum・BNB Smart Chainで受け付けると書かれ、ネットワーク名が赤枠で囲まれている。下に、別のトークンや違うネットワークに送ると戻らないという警告が続く
対応はUSDC・USDTと4つのネットワークだけ(赤枠)。それ以外を送ると戻らない。出典:Tangemヘルプ「Funding, Withdrawals & Fees」(英語、2026年10月1日取得)
ネットワーク USDC USDT(Tangemウォレットでの表示名)
Polygon ○ ○(USDT0)
Base ○ ○(L2 Standard Bridged USDT (Base))
Arbitrum One ○ ○(USDT0)
BNB Smart Chain ○ ○(Binance Bridged USDT)
Ethereum・Solana・Tronなど × ×(アプリのスワップで対応ネットワークに変えてから入れる)

違う通貨や違うネットワークで送ると、資金は戻りません(ヘルプ)。ネットワークごとに入金アドレスが違うので、必ず送るネットワークのアドレスをコピーしてください。

チャージのやり方は?

  1. Tangemウォレットから移す(いちばん簡単):Tangem Payの画面で「Add funds」→「From your Tangem Wallet」→通貨と金額を選んで承認。BTCやETHなど対応していない通貨を選ぶと、アプリ内のスワップ(交換)の業者を選ぶ画面に進み、対応ネットワークのUSDC・USDTに変えてから入ります
  2. ほかのウォレット・取引所から送る:「Add funds」→「From another wallet or exchange」→ネットワークを選んでアドレスをコピーし、送り元に貼り付けて送る
  3. 銀行振込:米国の銀行振込(ACH・Fedwire)に対応。使えるかは本人確認をした国によります。日本の銀行から円で振り込む方法は、公式ヘルプに書かれていません

国内の取引所からUSDC・USDTを直接送る場合は、取引所の出金画面で選べるネットワークが、Tangem Payの4つのどれかと一致するかを先に確かめ、一致しなければ送らないでください。一致しない場合は、いったんTangemウォレットに送り、アプリのスワップで対応ネットワークに変える方法があります。国内取引所からウォレットへ送るときの決まりはトラベルルールの解説、新しい送り先への送金制限はコインチェックの新規アドレス送金制限、USDTの入手方法はUSDTの買い方で解説しています。

チャージした残高は、ネットワークをまたいで1つの残高として表示されます。払うときは、残高が多い通貨から順に使われます。ブロックチェーン上の残高とカードの残高の表示は、支払いのあと最大2営業日ずれることがあります。

Apple Pay・Google Payに登録するには?

Tangem PayはApple Pay・Google Payに対応しています。アプリから自動で追加するのではなく、Apple Wallet・Google Walletでカード情報を手で入力して登録します(ヘルプ「Card Setup & Limits」)。

  1. Apple Wallet(またはGoogle Wallet)を開き、「+」→デビットカードまたはクレジットカードを選ぶ
  2. Tangemアプリで確認したカード番号・有効期限を入力する。名前は本人確認の身分証と同じつづりで入れる
  3. スマホに届くワンタイムコードで認証する

登録後は、Visaのタッチ決済に対応したレジや改札でスマホをかざして払えます。ネットでは、カード番号・有効期限・セキュリティコードを入力します。暗証番号(PIN)が必要なお店に備えて、アプリのカードの画面で4桁のPINを設定しておけます。

使えないお店は?

Visaが使えるお店ならほぼ使えますが、カードの規則で断られる業種があります。ヘルプではギャンブル・オンラインカジノ・酒店・一部のサブスク、規約のANNEX Iでは武器・送金や電子マネーのチャージ・質屋や骨董品・薬局・寄付・政治団体などが挙がっています。ANNEX Iはレンタカーとガソリンスタンドの自動給油機も制限の対象としていて、ヘルプでは給油機で175ドルが仮押さえされると説明しています。磁気ストライプでの支払いにも対応していません。

Tangem Payの注意点・デメリット

Tangem Payのいちばんの注意点は、円払いでは還元より手数料が大きくなりやすいことです。そのほか、次の点を知ったうえで使ってください。

注意1:返金された分はウォレットに戻せない

お店から返金されると、そのお金はカードの残高に戻ります。カードでまた使うことはできますが、ウォレットへ出金はできません(ヘルプ)。普通にチャージしたUSDC・USDTは、いつでもTangemウォレットに戻せます。

注意2:つなぐウォレットは1つで、変えられない

登録後にウォレットを変えることはできません。そのウォレットのバックアップ(カードの予備やシードフレーズ)を失うと、Tangem Payの残高にも手が届かなくなります。

注意3:公式の中で数字が分かれている

為替(1.5%と1%)、Plusの還元の上限(300ドルと500ドル)、実物カードの送料(ヘルプと規約)、ATMの可否で、公式の資料の書き方が分かれています。この記事は最新の規約とヘルプの数字で書いています。申し込む前と最初に払ったあとに、アプリの表示と明細で確かめてください。

注意4:カードの基盤(Rain)で過去に流出が起きている

Tangem Payのカードは、Rainと提携した仕組みで運営されています。2026年にはRainの古いSolana用のコントラクトの脆弱性で、Avici・Triaのカードから流出が起き、両社が全額補償しました(Avici・Triaのカード流出の解説)。Tangem Payが対応しているネットワークにSolanaは入っていません。確認した範囲(Tangemの公式ブログと@tangem_japan)では、Tangem Payで被害が出たという発表は見当たりませんでした。

注意5:日本の登録がなく、税金は自分で計算する

Tangem・Paeraは日本の登録を受けていないため、トラブルのときに日本の利用者保護の仕組みは使えません。カードの規約はプエルトリコ(米国の自治領)の法律に従い、争いは原則として仲裁で解決します(仲裁の対象外の裁判はプエルトリコの裁判所)。カードには使う分だけを入れてください。暗号資産での支払いや受け取った還元の税金の考え方は、仮想通貨カードの税金の解説で整理しています。

よくある質問

Tangem Payは日本で使えますか?

はい。Tangem Payは日本居住者も申し込めます。提供会社Paeraの規約集のANNEX Iで、「発行できる居住国」にJapanが入っています(2026年10月1日確認)。Tangem公式ヘルプには国名の一覧が無いため、申し込むときにアプリの居住国の選択で日本が出るか確認してください。

Tangem Payの手数料はいくらですか?

Basicは年会費・月額が無料で、決済ごとの手数料もありません。ただし、円など米ドル以外の通貨で払うと「Visaの為替レート+1.5%」がかかります。日本のお店で円で払う場合も対象です。Plusは月29.99ドル(月4,500ドル以上使うと無料)、2枚目以降のバーチャルカードは1枚5ドルです。

Tangem Payの還元率はいくらですか?

Basicは1%(月100ドルまで)、Plusは2%(月300ドルまで)です。1回30ドル(約4,710円)以上の支払いだけが対象で、還元はひと月分がまとめて、翌月2〜5日にPolygonのUSDCでTangem Payの残高に入ります。携帯電話・公共料金・駐車場などは対象外です。

Tangemのカード型ウォレットを持っていなくても作れますか?

作れます。Tangem Payは、無料のTangemモバイルウォレットでも作れると公式ヘルプに書かれています。ただし、つなげるウォレットは1つで後から変えられないため、鍵をオフラインで守れるハードウェアを公式は勧めています。

Tangem PayはApple Payで使えますか?

使えます。Apple Wallet(Google Wallet)で「+」からカード番号などを手で入力し、ワンタイムコードで認証すると登録できます。名前は身分証と同じつづりで入力してください。

どの通貨・ネットワークでチャージできますか?

USDCとUSDTを、Polygon・Base・Arbitrum One・BNB Smart Chainのどれかで入れられます。EthereumやSolana、Tronのネットワークで直接送ると資金が戻らないため、アプリのスワップで対応ネットワークに変えてから入れてください。

キャッシュバックが届かないのはなぜですか?

Tangem Payの還元は、ひと月分(その月の最終日23:59 GMTまでに確定した支払い)がまとめて、翌月2〜5日にPolygonのUSDCで入ります。使った月のうちには入りません。また、30ドル未満の支払いと、対象外の業種の支払いは還元されません。アプリの「キャッシュバック」画面で、今月の額と入金予定日を確認できます。

Tangem Payに紹介コードはありますか?

2026年10月1日時点で、Tangem Payのカードそのものの紹介制度は公式に見当たりません。初回の利用で最大75ドルのウェルカム還元が「近日公開」と案内されています。Tangemのウォレット(ハードウェア)の購入には、紹介コードで10%引きになる紹介プログラムがあります(公式ストアと日本の代理店の違い)。

まとめ:Tangem Payは「資産を自分で持ったまま使う」カード

Tangem Payのポイント(2026年10月1日時点)

  • 日本居住者も申し込める(Paeraの規約ANNEX Iの発行国一覧に日本)。Tangemのアプリは日本語に対応
  • Basicは無料・還元1%、Plusは月29.99ドル・還元2%。1回30ドル以上の支払いだけが対象
  • カードは米ドル建てで、円払いは為替1.5%。Basicの円払いは差し引き約−0.5%、Plusは月約70.7万円以上でプラス
  • チャージはUSDC・USDT(Polygon・Base・Arbitrum・BNB Chain)。Apple Pay・Google Pay対応
  • ハードウェアは必須ではない。ただし、つなぐウォレットは1つで変えられない

すでにTangemのウォレットを使っていて、メインの資産を取引所に預けずに、使う分だけをカードに回したい人には、Tangem Payは筋の通った選び方です。反対に、日本での円払いの還元で選ぶなら、手元に残る額が大きいカードがほかにあります。

申し込む前に、Tangemのアプリで居住国に日本が選べるか、プランの条件が変わっていないかを確認してください。

本記事のデータは2026年10月1日時点です。Tangem公式(Tangem Payページ・ヘルプセンターのTangem Pay各ページ・ブログ「Tangem Payキャッシュバック開始」「Tangem Pay Tiers Explained」・還元の対象外業種の一覧)、Paeraの規約集(ANNEX I、Tangem Pay Spend Card Terms)、Tangem日本公式X(@tangem_japan)、金融庁の無登録業者の一覧で確認しました。円換算は1ドル=157円です。手数料・還元率・対象国は予告なく変わることがあるため、申し込む前に公式の最新情報を確認してください。
公式ページ:Tangem Pay(日本語)/Paera「Tangem Pay Legal, Terms, and Policies」

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